SSブログ

「ブラックホーク・ダウン」[blu-ray] [BDアレコレ]

51o1MCFX8XL.jpg
リドリー・スコット監督作
ジョシュ・ハートネット出演
ユアン・マクレガー出演
ハンス・ジマー作曲

画質 MPEG-2 (2.35:1) US盤
全編にわたって6-8点を推移。
blu-ray規格黎明期の2006年に製作されたためコーデックはMPEG-2となっている。そのため動きの少ない、激しい場面に関わらずビットレートは常に25-30前後を推移し、音声もリニアPCMを採用しているためビットレートに無駄が多い。点数は6-8としたが基本的には6-7の割合が多く8点の部分は正直少ない。フィルムグレインは場面によって差があるが基本的には荒めかつ多めである(特に司令室)。

点数が低い理由は幾つかあるのだが、まず本ソフトの前に復習がてらDVD(PS3アプコン)を見返したところ予想以上に画質が良かった反面、BDでは画質が予想を下回ってしまい期待していた程のモノが得られなかった事が挙げられる。次に、同じくリドリー・スコット監督作の「グラディエーター10周年記念盤」との差があまりにもありすぎた事である(00年公開>01年公開)。まあ、06年製作と10年製作のソフトを比較するのは酷なのだが、一度「あの画質」を体験してしまうとやはり手持ちの他のソフトも含めて全体的に評価は下げざるを得なくなってしまうのは事実である(逆に言うと「グラディエーター10周年記念盤」はそれほどまでの評価をしてしまうソフトなのだが)。

そして、何よりソフト単体として評価しても画質があまりよろしくないという事である。もちろんBDになった事でDVDと比べれば十分高画質になったのでBD化の意義はあったと言えるがそれ以上のものではないのは確かである。では具体的にどう画質がよくないのか画像も含めて評価していきたいと思う。と、言ってもレビューサイトにあるようなキャプチャレベルのモノではなく携帯でとった2Mの酷い画質なので「あくまで」参考程度として受け取って頂きたい。因みに私は劇場では見たことが無いのと、DVDでもこのために見返したのが2、3年ぶりという事なのでそれを念頭にして読んで欲しい。

先ず1枚目。
WP_000054.jpgレビューをするまでに本ソフトを3回観たがこの場面がおそらく本ソフトの画質の傾向を表していると考えられる。先ず印象として抱くのが「黒い」である。本ソフトは兎に角黒い部分が多い。建物の影、人物の影、上空を漂う大量の煙、グレネードやRPGで飛び散る土、砂煙、暗い司令室。グレインがが荒いということもありそこに黒が重なると画面全体が非常に汚く感じるのである。

2枚目を見てほしいのだが、
WP_000055.jpgこれはRPGで飛び散った土や砂煙が隊員に降りかかっている場面なのだが、見て分かるとおり非常に黒い。これは一番酷い瞬間を撮影したものなのだが、静止画で見ても動画で見てもこの場面はかなり黒くなっている。私の液晶は23型なので「黒つぶれ」などの判別は出来ないのだが(というか経験が無い)これは多分黒つぶれでは無くマスターの時点で既に黒いのだろうと思われる(「暗い」のでは無く「黒い」のである)。そうでなければこれはどう考えても「画」として破綻しているからである。それでもDVDと比べれば黒い色調の部分の諧調は大分良くはなっている。

そして3枚目。
WP_000056.jpgこれもRPGによる衝撃なのだが、おそらくエンコードによる弊害もあるのだろうが、どれが土でどれが砂なのか判別する事が出来ない。「多分黒くて大きい塊が土なのだろう」という事は分かるが、こういう場面になると兎に角荒い。

同じように「画面内を大量の物体が高速で動く場面」。
WP_000058.jpgこれは序盤の「ブラックホークから落ちたブラックバーンに駆け寄るエヴァーズマンの周りを大量の砂煙が吹き荒れ、なおかつカメラはエヴァーズマンを中心に360度回転する」という処理泣かせな場面なのだが、この辺は画質的にも厳しい。正直この二場面はアプコンと大差ない。

そして5枚目。
WP_000059.jpg
司令室の場面は兎に角黒が多く、おまけにグレインが荒いこともあってか非常に汚い。司令室関連の場面は兎に角違和感が強く破綻しているように感じる。

とまあ画質については正直あまりいい評価は付けられないが本ソフトにもいい部分はある(無けりゃ困る)。それは「音声」である。私の視聴環境は音質について評価できるほどのものではないので基本的に音質については差し控えるが、「音色」や「音の傾向」については一応語っていきたいと思う。

本ソフトの音の傾向を一言で表すならば「バカみたいに抜けの良い銃声」である。
これには驚いた。手持ちのソフトで本作のように銃声が無数に飛び交うものとして「ランボー 最後の戦場」があるのだが、あちらは主役はあくまで「戦場」なので銃声だけが主張するような音作りにはなっていない。対して本ソフトは最初から最後まで常に銃声が鳴っており、遠方でも絶えず銃声が主張しているような音作りになっているのである。そして何より銃声が本当に良く「鳴る」のである。「乾いた銃声」という言葉が正に当てはまるその音は、銃器の種類を問わず恐ろしい程に空間を抜けていくのである。あまりに抜けがいいので、大音量で鳴らしていてふとATH-AD700(オープンエア)を外してみるとかつてない音量で鳴っていた位である(最早ヘッドホンにあらず)。音の気持ち良さからBGMとして流している作品は幾つかあるが、気持ち良さで言えば本ソフトは現時点で一番である。

来年は本作の公開10周年なのだが「グラディエーター」のように記念盤が出るかどうかは分からない。しかし、「グラディエーター」「エイリアン」でその真髄を見たリドリー・スコットがこのままで満足しているはずはないだろう(権利は製作会社だが)。それにエクテンド版もあるのだからどんなに遅くても12年までには何らかの動きがあるだろうとは思われる。なので、画質に期待している人に関しては正直本ソフトは急いで買うほどのモノではないが、少なくとも5.1chでがんがん鳴らせる環境を持っている人には是非オススメしたいタイトルである(保障はできないが)。まあ、私の場合は十分に下調べをした上で購入したので十分満足しているのだが。

因みにこの場面、
6.jpg
BD版でも停止したのでこれは演出という事なのだろう(多分)。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。