SSブログ

私家版 アップリフティングトランス ランキング22 [音楽]

最近聴いている音楽 vol.1
最近聴いている音楽 vol.2
最近聴いている音楽 vol.3
最近聴いている音楽 vol.4

最初にトランス記事を書いたのが2018年11月7日。beatportを知ったのはその3-4ヶ月程度前だったと思うのでもう1年半以上トランス曲を聴き続けている事になる。1年半でおよそ2万曲程度聴いただろうか。勿論全ての楽曲をフルで聴いたわけではなく基本的にはかいつまんで試聴したのが大半である。1曲につき大体6~9分の長さがあるので流石に全部は聴いてられないし何より大半の曲は趣味に合わなかったからだ。

beatportは最近サイトをリニューアルしておりメインとなる本家版と軽量の簡易版(Classic)の二つが稼動している。メインの方は処理が少し重くなって読み込みに時間がかかり試聴に向いていないので今は簡易版を使っているが、簡易版はレスポンスが非常に早く再生ボタンを押すと曲が間髪入れずに再生する様になっている。お陰で試聴も楽出来るので左上のPlay allのボタンを押して気に入らなければ次の曲へ次々に移動できる。
rrrr.PNGなので実は1曲に掛ける試聴時間は長くて5秒、短いと1秒もかからなかったりする。私が好きなトランス楽曲は基本的に似たような音色の傾向があるので聴いた瞬間に自分の好みの音色じゃなかった場合は直ぐに次の曲へいくようにしている。

beatportは試聴出来る範囲が1曲の中ので1分半程度になっており基本的にどの曲もその曲の一番美味しい部分であるブレイクからクライマックスの間の部分に範囲が定められている。一般的なポップ曲でいうところの間奏からサビに入る部分と言えば分かるだろうか。つまりそこが試聴の段階で駄目ならその時点で聴く価値がないという事になる。まあ、あくまで私の基準だが。だから試聴の速度も速い。

聴いた瞬間の音色が好みのものか、音色が気に入ったらメロディラインはどうか、という風に段階的に試聴のハードルをクリアし最後まで聴いた曲を購入リストに入れる。それの繰り返しである。この短期間で2万曲程度も試聴できたのはそういう理由である。そのためたまに聞き逃しもあるが大抵の曲は複数のアルバムで年を跨いで販売されているので同じ曲にまた遭遇する事もある。

これまで1年半聴き続けて購入したトランス曲は全部で28曲。2万曲聴いて実際に購入に至った曲である。面白い事に最初の頃はトランス曲が溢れている事に感激してちょっと気に入った程度でも購入していたのだが試聴する回数が増えれば増えるほど自分のトランス曲に対する意識も研ぎ澄まされていくので、そういった初期に購入した曲はもう今では全く聴かなくなってしまったし今回のランキングからも完全に除外してしまった。買った事を後悔している訳ではないがこれはもう趣味を突き詰めるという過程では仕方の無い事だろう。

今回ランキングに入ったのはそれら6曲を除いた22曲となる。ランキング上位には1年以上前に購入した曲も入っているしつい最近購入したものも入っているが、一旦気に入った曲が自分の中に入ると次からその曲が自分のトランス曲の基準となるので段々購入するハードルは高くなっていくという実にマゾヒスティックな行為でもある。ボーカル曲ならばバリエーションは無数に増えるが私が好きなのは歌の無いインストなので気に入るポイントは自ずと限られる。リストアップされたトランス曲を延々と試聴する行為はまるで修行僧の様だ。当たり前だが今まで記事上で紹介してきた曲のリンクを誰かが踏んで購入したとしてもアフィリエイトも何も無いので私には一銭も入らない。完全に自己満足である。因みに何故配信サイトであるbeatportを勧めているかというとこのサイトはmp3だけでなくWAVやAIFFといったロスレス音声でも購入が出来るからである。今はTRANCEも各種ストリーミングサービスで配信されているがやはりロスレス音声で聴ける点は大きい。

一つ一つ順位を付けるのが面倒だったので上から気に入った順に並べている。1位をFree EnergyとEnchantedのどちらにしようか悩んだが今回は曲の完成度を優先した。以前にも書いたがFree Energyはイントロからアウトロまで本当に良く出来ており何度聴いても飽きが来ない最高の曲だ。完成されたものよりも多少欠点がある方が良いという言葉があるがことトランスに関してはそんな事は無い。洗練されていればされているほど良い。そういう意味ではEnchantedはもう一歩だった。

昨年末に購入したDaylightが3位に入っているがこれも本当に気に入っている。Daylightは作曲者がもう活動をしていないのとbeatport上に1曲しか登録されていない、つまり試聴していた時に聞き逃していたら二度と会えない可能性が合ったので出会えたのは本当に運が良かった。なおこの曲含め埋め込みのバナーが動作していない曲が幾つかあるので聴きたい場合はリンク先のサイトへ。自分で言うのも何だが2万曲から厳選しただけあって本当にいい曲が揃った。上位10曲はどれを聴いても間違い無いと思う。

しかしながらこのトランス記事も完全に自己満足で書いているし記事へのアクセスは自体はそれなりにあるけどレスポンスは一切無いので誰かが買ってくれたとしても分からないので若干寂しい。まあ、だからそこの自己満足なのだが。
























さて前回言っていた「私の中で強烈にTRANCE曲を印象付けた決定的な1曲が確かにある。」という話だが、まあ丁度良い機会なので今回紹介したいと思う。


先ず初めに東方Projectという企画があった。
同人ゲーム・同人音楽を制作している日本の同人サークル「上海アリス幻樂団」によるジャンルの総称とも言うべき企画である。ZUNと呼ばれる一人の人間によって制作された弾幕シューティングゲームを主軸に音楽CDや書籍など複数のメディアで展開されており、東方〇〇〇という名称でシリーズ化されたゲームは1996年からほぼ1年に1作品リリースされ現在17作目まで制作されている長寿シリーズでもある。コンシューマーでの展開は無く基本的にコミケでの流通を基本としているためその意味での一般層への認知度は低い。
cover.jpg
第1作目『東方靈異伝』1996年

弾幕シューティングゲームとしての東方シリーズは基本的に作者であるZUNが一人で制作を行っている。デザインからプログラム、作曲、脚本等、ゲームのスタイルは昔ながらの無声のノベルゲーなので一人で制作出来てしまうという事である。プログラムは兎も角作曲まで今日まで一人でやってきたのは驚嘆という他無い。

そして2002年に発売されたシリーズ第6作目『東方紅魔郷』。
71o7tw2QngL._AC_SX679_.jpg
本作でボスキャラとして登場するチルノというキャラクターがいるのだが、そのチルノとの戦闘の際にテーマ曲として「おてんば恋娘」という曲が流れる。

昔ながらの音数の少ない打ち込み音源ながら特徴的で魅力的なメロディラインの曲である。作者であるZUNの作曲した東方Projectの楽曲は非常に人気があり、そこから派生した2次創作作品もかなりの数が存在している。東方Projectと言えば今日ではある意味原作よりも2次創作の方が有名になってしまったがそれは継続してリリースされる原作の質が担保されている証だとも言える。

上記の「おてんば恋娘」も2次創作によるアレンジが無数に存在しその方向性も多種多様となっている。ポップ曲から電波ソング、ジャズからメタルまで本当に幅広いアレンジの楽曲が存在している。私は多くの人同様東方Projectには2次創作から入ったクチなのだが同人誌から興味を持った私が2次創作の音楽CDを手に取るまでそう時間はかからなかった。

その東方同人音楽界隈に紅薙旅人という人がいた。既存の楽曲をトランスにアレンジするスタイルをとっており、仕事の傍らで作曲活動をしているせいか曲の数は少ないながらも魅力的なトランスアレンジをする人だった。紅薙旅人のアレンジは兎に角透明感があり音の傾向としてはダンス系のトランスではなくアップリフティングの中でもエレクトロ寄りのキラキラした印象があった。紅薙旅人の曲を初めて意識したのは2006年12月31日にLiverneが制作、販売した「東方幻奏祀典2 Canon」に収録されていた『おてんば恋娘』のトランスアレンジである。
51FNxJnLngL.jpg
「東方幻奏祀典2 Canon」2006年

確か発売から1年後位ににニコ動にアップされていた動画で知ったのだがその時は既に「東方幻奏祀典2 Canon」自体が販売を終了しておりプレミアが付いてしまっていたのである。CDは後に再販されたため何とか手に入れたのだが本当に助かった。

紅薙旅人によるおてんば恋娘のアレンジは厳密には純粋なトランス楽曲ではない。あくまで既存の楽曲にトランスアレンジを施したものである。だがまあそんな事はどうでも良い。このアレンジはピアノのメロディラインを主軸としたものでピアノの連弾でトランスアレンジをするというちょっと珍しいものになっている。所謂分かりやすいトランス的な音色の音で味付けをするのではなくメインのメロディラインであるピアノの音に対して連弾的にピアノの音色でアレンジを加えるというピアノの音同士で会話をする様な構成になっている。そのアレンジの仕方が本当に気持ち良くイントロからブレイク、クライマックスからアウトロまで一切メロディが途切れる事無く続いていくという全編聴き所しかない曲に仕上がっている。

因みに前回「beatportのTRANCE曲とは全く別の文法で作曲された日本人好みの曲であるから私の思い入れという点も含めTRANCE曲の文法に縛られる以上はあれを超えるのはかなり難しいと思う。」と書いたが、この曲はブレイクとクライマックスがそれぞれ2回繰り返されるという点でも既存のアップリフティングトランス曲とは異なるのでそういう意味でもこれと似た様な、或いはこれを超える曲が海外のミュージシャンから生まれる事はほぼ無いと思う。特にbeatport上ではほぼ全てのアップリフティングトランス曲が同じ曲構成で作曲されているのでこういった曲は先ず難しいだろう。要は1曲の中で間奏からサビに入る展開が2回行われるのだから人によってはこれはトランスではないと言うかもしれない。言うまでも無いが今回ランキングに上げた22曲はおてんば恋娘のアレンジに遠く及ばない。

「私の人生の中で最も好きな曲の一つでもあるのだが好き過ぎて1年に1度くらいしか聴けないくらい思い入れの強い曲」とも書いたが本当にその通りで、実はつい先日1年ぶりに聴いたのだが終わりの2分間位は涙が止まらなかった。それ程までに私の感情を強く揺さぶる曲なのだが私自身は東方Projectに思い入れは無いしこのアレンジ曲にも原曲にも思い入れは無い。ただ単純にこのアレンジ曲の持つ力が強いのである。だから聴く度に涙してしまうし1年に1度しか聴けないのである。とここまで書いておきながら肝心の曲へのリンクを貼らないのかと思うだろうが、そう貼らないのである(オイ)。

人気のある曲だから探せばニコ動にもyoutubeにもいくらであるので自分で見つけて欲しいが、もしこれまで書いたトランス記事を読んでくれたり紹介した曲を買ってくれた人なら試聴と言わずそのままCDを買うのをオススメする。それ位強度の高い曲だし上記の22曲でも勝てない曲なので買う価値はあると保証したい。なお再販された「東方幻奏祀典2 Canon」は現在販売は終了しているものの通常価格で中古に出回っているの<で簡単に手に入るだろう。ここまで記事を読んでくれたのなら是非とも手にとって頂きたい。




nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。