海外ゲーム業界2006-2009 業界・メーカー・販売事情 [ゲーム]
前回に引き続き『くねくねハニィの「最近どうよ?」』まとめ。
http://www.itmedia.co.jp/keywords/kunekune.html
北米の小売り事情
小売価格をSRP(Suggested Retail Price)と呼ぶ。
1.ライセンス物、大型タイトル:49.99ドル(約6000円)/49.99ユーロ(約7000円)
2.その他のタイトル:39.99ドル(約4500円)/39.99ユーロ(約5200円)
3.バジェットプライス(廉価)タイトル:19.99ドル(約2300円)/19.99ユーロ(約2800円)
なお各プラットフォームで値付けできるSRP(メーカー小売希望価格)の上限額の事をフルプライスと呼ぶ。
Xbox 360やPS3に関しては北米で59.99ドル(約7000円)という値付が決まっているけど、Wiiは49.99ドル。
「市場が価格を決める」
それは「売れればそのままその値段で売る」ということか「売れないと在庫になる。在庫になると値段を下げないと売れない。だから値段下げる」ってこと。この値下げの決定権はパブリッシャーではなく、お店の側にある。
日本ではパブリッシャーがお店に売ったらおしまい。ここでパブリッシャーは売上げが立って、返品とかは基本的にない。しかし、欧米の場合はある意味パブリッシャーが販売店に「販売委託」をしているので、実際に小売店がユーザーに売った段階でやっと売上になる。だから見かけ上在庫を持っている販売店側としては、早く商品をはきたい。
「値下げする?どうする?」とパブリッシャー側に確認する。
パブリッシャー側は「返品されるリスクがあっても値段は下げない」なのか、「返品されるくらいなら値段を下げることにすっか」という決断に迫られる。
パブリッシャー側からすると、売上高と利益が長い間確定しない、ユーザーではなく小売店の力が無意味に増大するっていう二重苦もある。
全世界で数千万本売れたと言われるRockstar(Take2)の「Gran Theft Auto」(GTA)シリーズなどは、常に品薄状態なので、次作が出るまで49.99ドルのままだったりする。
全面的に値下げすることをプライスプロテクションと言う。
ユーザーが買ったお店によって不利益を受けないための措置のこと。
ゲームソフト製品にを販売する際にROMに焼く製造費や、マニュアル代なんかの他に、パブリッシャーは、SCE、MS、任天堂に対してタイトル1本当たりに支払うんだけど、ゲーム機によってロイヤルティ(使用料)が決まってて、これがなかなか大きい。
これは、ゲーム機メーカーによってテーブルが準備されていて(内訳はNG)、タイトルの希望小売価格(SRP)またはパブリッシャーの出荷価格であるWhole Sale Price(WSP)に応じて、スライド式にロイヤルティ金額が決まっている。
高く売る場合は高いロイヤルティを、安く売る場合は安いロイヤルティをってことなんだけど、最初設定されたロイヤルティは基本的に変更できない。一部だけどゲーム機メーカーさんによっては半年毎に見直しをするとか是正措置を図ってくれるところもある。
ソフトパブリッシャーからするとタイトル1本を発売するにも、値下げリスクという不確定要素を負いながら固定ロイヤルティを支払って、それまでにかかった開発費、製造費、広告宣伝費を回収しなければならない。
欧米、特に北米では、「安い」というのはすごく魅力。ニンテンドーDSが発売されても、値下げされたゲームボーイアドバンスが売れるって話は有名。
PSPタイトルの価格帯は新作の通常タイトルであれば希望小売価格(SRP)は39.99ドル(4700円くらい)で売られるが、ロイヤルティや製造費を含めてもニンテンドーDSと比べると同等または安いくらい(ROM媒体だから)。だけど、ニンテンドーDSのソフトはカートリッジ形式ということもあり、メモリに比例したそれなりの製造費がかかってしまうにも関わらず、平均的なSRPは29.99ドル(3500円くらい)。
要は、1本当たりの粗利がPSP向けより小さいってこと。より高い損益分岐(Break Even)売上げ本数が求められる、つまり、PSPよりもいっぱい売らないと儲からない構造になってて、製造費だけ考えると割が悪い。
ホリデーシーズン
欧米で言うところの年末商戦とは9月末から12月初旬10月末のハロウィーン、11月末の感謝祭(サンクスギビング)ってのがヤマと言われている。
売れるソフト(定義は難しいが)は長い間売れるし、初動で売れなくても価格が下がれば売れるってこともあるから、年末商戦の早めの時期に出したがる。早い段階で出して長い間販売店の棚に並ばせるのを好むから。
オンライン事情
アメリカやヨーロッパではPCゲームが歴史的に根幹にある。
韓国なんかでは家庭用ゲーム機なんて“邪道”。PCゲーム、それもオンラインゲームが熱狂的に取り沙汰されているから、いまさらスタンドアローンなんて「はぁ?」な感じ。
PCゲームにオンライン機能をつけるのはある意味当たり前で、その延長上で「ゲーム機」向けにもオンライン機能がついている。スタンドアローンが主流のゲーム機向けに開発しているのが日本のゲーム業界。そういう意味では日本だけ孤立した環境の市場であり、ソフト開発事情でもある。オンラインがない、ということだけで「格オチ」扱いをすることもあるほど。
日本の場合はスタンドアローンが根本にあって、それに何らかの付加機能としてオンラインをくっつけた(アドオン)形が主流だったが、欧米からするとこれは子供だましのオンライン。最初から「ネットで誰かと遊ぶ」ことが前提であることを意識して作ることが求められる。
Xbox 360でオンラインレンタルができるようになった(北米のみ)。
Xbox LIVE マーケットプレイス上でダウンロード購入してた人たちは、特別なアカウントを作る必要もなく、自動的にNetflix Inc.(アメリカのオンラインレンタル最大手)の会員にもなっちゃうわけで、決済もここでできる。これはマイクロソフトが独占契約したので、かなりインパクトがあった。1万個以上の映像コンテンツがここで手に入れられちゃうっていうから、レンタルビデオ(DVD?ブルーレイ?)屋もあがったり。
マルチプラットフォーム事情
たまに大型タイトルで特定のゲーム機専用ソフトってのがあるけど、なんで?
これは、ゲーム機メーカーとの関係や条件交渉の過程があって実現するもの。たとえば、ゲーム機メーカー側が開発費を一部負担するとか、広告宣伝を派手にやってくれるとか、何らかの「握り」があって行われていること。
独立系パブリッシャーは企画の段階でマルチプラットフォーム。
欧米のパブリッシャーは家庭用ゲーム機といえども、ダウンロード時代の到来を望んでいる。発言力の強い小売を通さなくていいから。パッケージ費用、広告費用、宣伝費用、流通費用、値下げの心配もない。
北米のマーケティング事情
2006年はフタを開けてみたらニンテンドーDSの健闘が目立った。
欧米の2006年のヒットソフトのキーワードは、FPS、ミリタリー、オンライン。
アドベンチャーでもアクションアドベンチャーであって、日本のリニアなアドベンチャーはマルチエンディングであっても「ゲームではない」らしい。自由度がない(行きたいところにいけない)ってのは欧米のゲームの定義の範囲には入らないらしい。
一部のビッグタイトルがほぼ独占していて(FFなど)実はジャンルとして大きく受け入れられたという状況ではないということ。
パブリッシャー独自のプライベートショーや、地方でのイベント(アメリカって広いから)がある。
特に北米の場合はケーブルTVってもので見ていることが多くて、これがまた数千チャンネルある。カテゴライズ(専門チャンネル化)されてたり、地域別のローカル局なども散在してて、全部にCMをかけるとなると莫大な費用がかかるわけで、スポーツゲームならESPN(スポーツ専用チャンネル)に、アニメライセンスタイトルならCartoon Network(アニメ専用チャンネル)にってな具合で戦略を練るわけ。そのため「CMでやってるアレ!」ってのは日本特有。
それとテレビはケーブルテレビなので視聴が常に有料であることなどの環境下なので、ゲームやTV番組をダウンロードするってことに抵抗がない。
「○月○日発売!」って発売前にCMを展開することが多いけど、北米の場合はそれはほとんどない。「Now on sale」状態でCMが流れるのが基本。そのためユーザーの期待感を煽る発売前広告は、主に雑誌やWEBで行われる。
アニメのライセンスゲームを発売するときに、日本だったらそのアニメの番組時間枠にCMを持ってくるのって当たり前だがあちらではこれが法律的にNG。関連品全部買ってくれ~、と誘導するのを防ぐためらしい。
ゲーム専用雑誌国土が広いこととか、もろもろの事情で週刊ってのはちょっとムリ。なので月刊のプラットフォーム(ハード)別のものが主流。発売直前とか既に発売済の数タイトルの体験ROMがついていることがあって、体験版に採用してもらうためにパブリッシャーは相当な営業活動をするわけ。この体験版、毎月数タイトルがピックアップされて1枚のROMに焼くオムニバス形式が取られてる(欲しい・・・)。
ROM素材とか記事素材、3カ月前とかに要求される。
北米の場合はその時点で完成品が世に出てるってことを考えると、クオリティ的にも最終版と同様のものを持ってこなければならない。
雑誌側が記事に関してエクスクルーシブ(独占)を要求したがるのだけは日本と同じ(笑)。
アメリカではWebサイトが大きなメディアなので、雑誌同様の対応を求められる。
エクスクルーシブに関してはあちらも同じ。
ゲーム専用Webサイトは北米で大きなメディアになってる。大きなサイトがいくつかあり、ユーザーがゲームを買う前にチェックするところでもある。Previewと言って、発売前にゲームをプレイしてみた記者による点数やコメントが書いてあったり、発売後になるとReviewがあがってくる。
素材を送るとか取材を受けるとかってのは積極的に行っているところ。
ユーザーがアクセスする頻度がとても高い。
Webプロモーションの最近の流行(?)としてはViral Marketing(バイラルマーケティング)ってのが取りさたされてる。バイラルとは「ウイルス的に」って意味で、直接大多数のユーザーに働きかけるのではなく、少数のユーザーに対して行って、その紹介、推薦を期待して情報の繁殖を図るマーケティング手法のこと。
通常は単純なE-mailやウェブサイトから派生することが多いが、有名な例で言うと、マイクロソフトが「Halo 2」の時に行ったのが異例なことで有名。一見無関係に思えるWebサイト(Ilovebees.com(ミツバチ大好き))などが実はHalo2のプロモーションへと導かれていくという手の込んだ仕掛けに、ユーザー間で口コミで広がったという成功例もある。
POPカンバンなどのPOP素材は、もちろんパブリッシャー側で準備する。ところがこのPOP、小売店に置いてもらうためには、パブリッシャーが小売店に対してお金を払わなければならない。いわゆるショバ代。小売店のバイヤーとの関係やパブリッシャーの営業担当者の営業力も問われてくる。
なお北米最大の販売手はゲーム専門店「GameStop」、家電大手小売店「BestBuy」、大手スーパーマーケット「Target」など。
レーティング事情
ESRBは、Entertainment Software Rating Boardの略で、Entertainment Software Association (ESA)という大手ゲームパブリッシャー/デベロッパーの組合(日本で言うCESAのようなもの)が業界の自主規制のために設立した非営利団体。
日本の感覚でいうと、アメリカは暴力や身体または身体の一部の切断とかゴアなことに甘いと思われるけど、逆に性描写などのエロ系にとても厳しい。欧米人からすると、日本は暴力だけに異常に厳しいと思われてる。
ESRB レーティング記号>
EC(EARLY CHILDHOOD):
3歳以上向け。不適切な表現がまったくない内容であること
E(EVERYONE):
6歳以上向け。少しだけ暴力的、ちょっとだけ言葉遣いが汚いなどの内容が含まれているタイトル
E10+(EVERYONE 10 and older):
10歳以上向け。上記Eよりももう少し漫画、アニメ的表現や、暴力表現、汚い言葉遣いや若干の性的表現が含まれているタイトル。
T(TEEN):
13歳以上向け。暴力的、性的テーマ、下品なユーモア、若干の流血、ギャンブル、汚い言葉遣いなどが含まれているタイトル
M(MATURE):
17歳以上向け。かなりの暴力表現、流血、性的表現、非常に汚い言葉遣いなどが含まれているタイトル
AO(ADULTSONLY):
18歳以上向け。かなりの暴力表現、グラフィックによる性的表現やヌードなどが含まれているタイトル(これがついてしまうと通常のリテーラーには置いてもらえない)
RATING PENDING:
申請中でレーティングが最終的にどれになるのか審査中のタイトル。ゲームの発売前の告知や宣伝に使われる
ESRB コンテンツ詳細の例
Alcohol Reference - アルコール飲料に関する表記または映像を含む
Animated Blood - 白黒またはリアルではない表現での流血を含む
Blood - 流血描写を含む
Blood and Gore - 流血描写や身体の一部の切断を含む
Cartoon Violence -漫画的状況やキャラクターの暴力行為を含む。ただし、暴力を与えてもキャラクターはダメージを受けない
Mild Violence - キャラクターが若干危険にさらされるシーンや暴力的な状況を含む
Sexual Themes - 若干の性的な表記や描写を含む。部分的にヌードが見られる可能性がある
Tobacco Reference - タバコ製品の表記や映像が含まれる
パブリッシャーは、タイトルの発売が決まったら、レーティング申請書(Submission Form)を書き込んでESRBに審査依頼を提出する。この申請書の中に、ESRBが審査する際にキーワードになる部分をあらかじめパブリッシャーから申告する。このキーワードは12個あって、Destruction(大量破壊や殺戮を含んでいるか、その場合はどんなものを含んでいるか)、Rewards/Penalties(ユーザーがどんな見返りを受けたり、ペナルティや罰を受けるか)など、その他、性描写、暴力を含む音楽やビジュアルを含んでいる場合はどんなものかなど細かく説明する必要がある。
さらに、ESRBは細かいところまでプレイするわけではないので、申請フォームに加えて、実際にプレイした(暴力、性描写、飲酒、ドラッグなどの表現を含んだ30分程度の)ビデオテープまたはDVDを提出する。ただ、作っている途中のROMなどで受け付けてくれる場合もあるけど、それは別料金になる。あれ、非営利団体では(笑)?
ちなみにこのESRBの審査料金が結構高い。1タイトル2500ドル(30万円くらい)。
何とこのたび4000ドル(48万円くらい)に値上げされるとか。
アメリカは10年以上前からこういう手続きを踏んでいて、業界として政府に対するけん制をしていたわけ。
近年のトレンドとしては、Mだと「クール」、「大人っぽい」っていう認識がユーザーに生まれて、パブリッシャーによっては、TレーティングにするならいっそのことMレーティングにしてしまえ! という動きが見られなくもない(マイケルの「BAD」みたいなものだろうか)。
日本でも、最近でこそテレビゲームの影響とか大騒ぎするようになったけど、海外ではだいぶ前から政府を巻き込んで議論がなされている。
PCゲームソフトの存在が大きい欧米開発現場
日本では1980年代から家庭用ゲーム機が一家に一台の時代に突入したので、日本ではゲームと言えば「家庭用ゲーム機」向けになってしまった(PCはマイナーに)。
また、縛られているのはスペックだけではない。品質や倫理に関してプラットフォーマー(ハードウェアメーカー)からの制約がある。まず、ゲームを開発する前のおうかがいである「企画承認」(コンセプトアプルーバル)、そして開発最終工程である「マスター承認」。これがないとそのハードウェアでは発売できないわけで、ソフトを作る人や売る人の独断で開発から発売までできるわけではない。ここがPCとの大きな違い。こういう観点で見ると、品質や倫理もひっくるめてパブリッシャーが自らの責任でソフト開発、発売できるPCは、自由度の高いプラットフォームと言える。
ゲームソフトをマルチプットフォームで展開するにあたっては、スペックの高いものから作って下位機に落とし込むというのが効率的な流れだが、欧米の場合は、まずPC向けに作ってからXbox 360やPS3などのハイスペック家庭用ゲーム機向けに落とし込むという流れが一般的。
特にXbox 360なんかでは、PCソフト開発資産はほとんど生かせるわけで、欧米のソフトメーカーが台頭してくるのは当然のこととも言える。
そんな中、カプコンが北米でXbox 360向けに発売した「LOST PLANET EXTREME CONDITION」は、オンラインを駆使したすばらしいタイトルで、北米のコアユーザーに向けて60万本も売り上げた(2007年4月末現在)。「日本のゲームはネット対応が下手」というレッテルを払拭してくれた歴史的なタイトルだろう(これは本当に驚いた)。
欧米のユーザーは「リアルなグラフィック」を好むとよく言われるけど、その通りだと思う。
「欧米ではグラフィックが美しいのは当たり前の前提条件」になっていて、それなりのゲーム性も要求されている、というのが正解だろう。
映画ライセンスタイトルが売れる!ってのも欧米の特徴といえるかもしれない。
ステレオタイプだがめんどくさいという一面もある。さくっと始めてさくっと撃ち合いができる、ってのがいいのだろうか(本編に手を付けず対戦だけという人は多い)。
パズルゲームはどうかというと、あり。PSPのローンチの際に発売された「ルミネス」(北米ではUBISOFTから発売)などはアメリカでも好評を博した。
ギャルゲーやサウンドノベルなどのテキストベースのアドベンチャーは人気だけど、「リニア(一本道)」と言われ欧米では好まれないことが多い。いわゆる「自由度がない」と思われてしまう。
海外では「自分の好きなときに好きなところに行って好きなことをしたい」というのが基本で、システムにコントロールされることを嫌う傾向がある。
また、テキストベースが好まれない理由としては、欧米人は「めんどくさい」ことが嫌いなので、一生懸命「読む」ということをうざがる、という理論を展開している人もいた。
いわゆる「こつこつ型」がめんどくさい(日本人は好む)。
日本では「名もない市民」とか「フツーの男の子」とかがゲームの主人公になることが多いけど、ゲームに「ヒーロー性」を求める欧米ではこれは異例。バーチャルな世界に非現実性を求めるわけで、自分が「ヒーローになりたい」って思うのが定説らしい。日本のゲームとは導入部分で違っている。
細くて子供っぽい男の子ってのはどうも欧米ではウケがよろしくない。場合によっては「日本ではこんな女の子みたいなオトコがカッコイイのか?」と聞かれ閉口することもあったけど、キャラ設定でいつも意見の相違が出るのは何故か。要は「カッコイイ」の定義が違うのか。
欧米では「マッチョ」や「体格のいいお兄さん」をフィーチャーしてて、日本では「しなやか」なお兄ちゃんを主人公に持ってきたがる。ヒロインは痩せていてスタイルのいいモデル系のお姉さんを日本の場合持ってくるけど、欧米ではありえないくらい「セクシー&グラマラス」な女の子を設定する。これは筆舌できない文化的な側面である。何を見て「カッコイイ」とか「魅力的」と感じるかだから、感覚的なものすぎて難しい。
なおこれらはあくまで「スレレオタイプ」でありもちろん当てはまらない場合もある(ここ重要)。
ある欧米のビッグネームのクリエイターと話をしたときに、「我々は技術面と表現力ではすでに日本の開発者たちを上回っている」と言われた。残念だけど、これは自慢でもなんでもなくて、純粋にそう思ったみたいだけど、「ただし、ひとつだけかなわないものがある」とも言ってて、それを彼は「RPG要素」という言い方をしていた。
RPG要素とはつまり「思い入れるためのバックグラウンド演出」のこと。
例えば、それまで一緒に闘ってきたメイトが死んでしまうようなことがあったら、日本のゲームでは必ずユーザーに「悲しい」という思いをさせる流れがある。しかし、欧米のゲームでは「あー、死んだんだ」で、流されてしまうパターンが多いとかいうようなこと。「これは日本の真似をしようとしても、どうしても学べないところだ」と件のクリエイターが言っていた。
フランスの方々は、日本のコンテンツびいきってのを聞いてたけど、これがまたホントの話。
フランス語に訳さず、英語版でのみ発売しても日本のRPGがそこそこフランスで売れる。
FPSについて
FPS(First Person Shooter)とは読んで字の如く「一人称視点のシューティングゲーム」のこと。ちなみに、これに対応して、三人称視点(自分の姿が画面に映っている状態)のシューティングゲームをTPS(Third Person Shooter)と言う。いずれにしても、最近はミリタリー系やバイオレンス系のガンシューティングが欧米ではメジャーになってきているのは周知の事実。
米国では「時代劇」と言えば、西部劇。剣や刀ではなく「銃」による闘いが赤裸々に表現されている(銃の存在が当たり前。身近)。
同じアジアであり、RPGをこよなく愛する韓国で、FPSが人気、というのも、兵役がある国として当然なのだろう。
ローカライズ事情
欧州は言わずと知れたPAL(Phase Alternation by Line)地域。PALの説明をすると、「走査線数が625本、毎秒25フレームのインターレース方式を取る地上波アナログカラーTV放送方式」のこと。毎秒30フレームの日本、北米のNTSC(National Television Standards Committee)方式とは異なるため、その方式にあわせてゲームを開発せねばならなかった。
ユーザーインタフェース(UI:メニューとか操作系の説明とか)が英語なのは日本では結構ありがちなことだけど、欧州はそうじゃない。彼らにとっては英語であることには違和感があるらしく、すべてのUIをローカライズすることを要求されることが多い。これがテキストベースなら差し替えりゃいいけど、GUI(グラフィックユーザーインタフェース)の場合は、すべてグラフィックに書き直しせにゃならんので、もうたいへ~ん。
また、音声に関してもしかり……。現地化せよとの声が多いのは事実。
世の中がフルでハイデフ時代に突入すれば、少なくともコンバージョンのハードルはなくなるわけで、言語的な処理をいかに効率的にできるかだけが勝負。
北米の某大手ゲーム開発会社勤務の米国人が、「アメリカ人は子供のころからすべて自分たち向けにローカライズされているものに常に触れていて、異文化を感じる機会を与えられていない。でも最近は、オリジナルがどこでオリジナルをそのまま感じてみたいと思っている流れを感じるんだよねぇ」とのこと。
TGSを機会に訪日したイケメン米国人が、日本人は「北米で売るためにはこうしなければならない、ってよく聞くけど、絶対なんてことは何もないよ」とさ。これはあくまでもテクニカルな話。
テクニカルな話とはキャラは絶対マッチョじゃなきゃダメとか、UIのパラメータは表示してはいけないとか、小手先のこと。「そんなのゲームが新規性に富んでて、ユーザーがおもしろいと思えればどうでもいい。」とのこと
ゲーム業界のM&A
Activision Blizzard大型合併の誕生に度肝を抜いた人も多いかとは思う。
同一タイトルの続編が違うパブリッシャーから発売される、なんてこともよくある(日本でも「カルドセプト」の例もある)。ってことで、ユーザーはパッケージのパブリッシャーロゴよりもデベロッパーロゴを見てソフトを買う。
実は日本でも欧米化が進んでいて、外注のデベロッパーを使うのはフツーになってるし、大きなデベロッパーがパブリッシャーにタイトルを売り込むのは最近当たり前になってる
日本でも最近では、スクウェアとエニックス、セガとサミー、バンダイとナムコの合併など大きな業界再編の流れもあって、珍しくもなくなったM&A。日本の場合はパブリッシャー同士のM&Aが目を引くけど、海外の場合は大きなパブリッシャーが独立系のデベロッパーを買うってのが最近のトレンドっぽい。
プラットフォーム系デベロッパー
任天堂はあまりM&Aには積極的ではないようで、今年モノリスソフトを買収したのはちょっと意外。ソニーはと言うと、ユニバーサルの「Crash Bandicoot」を開発していたNaughty Dogを SCE(アメリカ)が買収したのはすごい昔の話だが、その後も2005年12月にSCE(ヨーロッパ)が「Killzone」のオランダの開発会社Guerrilla B.V.を買ったり、SCE(アメリカ)が2006年1月に「SOCOM:U.S. NAVY SEALs」シリーズのZipper Interactiveを買収。
マイクロソフトはずいぶん前からPCソフト開発会社を買い続けて、ゴルフゲーム「Links」シリーズで有名なAccessや「Age of Empires」シリーズの開発会社Ensemble、「Fable」のLionhead Studio、そしてもちろんHaloシリーズのBungieなどを買収(ただし今年10月にまたマイクロソフトから離れ独立系に)し、IPを確保してきた。
SCEやマイクロソフトがソフト開発会社を買収するのは、実はIPが欲しいからだけではなくて、自社プラットフォームへの優良コンテンツの供給が不可避だからと言われている。一生懸命育ててきた開発会社が、他社プラットフォームに向けて開発するのもたまらないし、その優秀なスキルを自社のためだけに発揮して欲しいって言う純粋な気持ちだと思う。
パブリッシャーのデベロッパー買収
大手ソフトパブリッシャーたちは? というと、まずはActivision。「Call of Duty」シリーズなども調子がよかったんだが、最近ではやっぱり「Guitar Hero」シリーズ。2006年のE3で、その「Guitar Hero」のパブリッシャーRedOctaneをActivisionが買収!というプレスリリースが出たときには本当に驚いた。今年になって一瞬とはいえ売上でEAを抜いた! という記録を最近作った元となってる「Guitar Hero」だけに、これは買収の成果が出ている、といえる。
イチから作り上げるリスクを考えると、確立したブランドを買うってのもビジネス的には「正しい」選択かも。その後Activisionは、Xbox/Xbox 360の「Project Gotham Racing」シリーズを開発したBizarre Creationsも今年9月に買っている。
ちなみに余談をひとつ。「Guitar Hero」のパブリッシャーだったRedOctaneを買ったのはいいけど、実際に開発したHarmonixをMTV Gamesが買収して、EAディストリビューションのもと「Rock Band」発売に至ったのは有名な話。どうせ買うなら丸ごと買わないと~、Activisionさん。
EAがすごい。モバイル系Jamdatもそうなんだけど、2004年4月に「BURNOUT」シリーズで有名なCriterionを買収。実はこのCriterion、ゲームソフト開発用ツール「RenderWare」というミドルウェアの技術ライセンサーで、日系のものも含めて多くのタイトルにこの技術が使われていた。ところが、この買収劇の後、他のパブリッシャー/デベロッパーはこの技術が使えないことになってしまって、泡を食った。
EAは「Burnout」シリーズも欲しかったんでしょうが、「Need for Speed」シリーズだって持ってるのに何で? って声もあった。プロパティの他に他社に対してRenderWareを使わせない、って利益も副産物として(いや、本当の狙いはココか?)得た。
EAが2004年末にUBIソフトに買収をかけて20%弱のシェアを持ったとき(現在はUBI側の押し戻しによりシェアは下がってるけど)も驚いた。さらに最近、カナダのBioWareとアメリカのPandemic Studioを買収。BioWareは、最近マイクロソフトがXbox 360向けに発売してブレイクしてる「Mass Effect」の開発会社。この他にもLucas Artsの「Star Wars: Knight of the Old Republic」など、いろいろなパブリッシャーに対して契約でソフトを提供していた大手開発会社。
また、Pandemic Studioは、Mercenaries(Lucas Arts。ただし、「Mercenaries 2」はEA)、「Battlezone」(Activision)や「Destroy All Humans!」 (THQ)など、これもまた複数のパブリッシャーにソフトを供給する大きなデベロッパー。はい、もちろんプロパティも手に入りますが、他社との契約ができなくなるわけですね! 要は優秀なデベロッパーの囲い込みということですよ。
しかし、その中ですばらしいなぁ、と思うのはアメリカのパブリッシャーがリスクを負ってオリジナルタイトルを開発しているところ。
M&Aによる「ハリウッド化」は良くもあり悪くもある。
「ハリウッド化」とは何か?タイトルが大型化して少数に集約されていくって流かと。
Activisionは、最近「Guitar Hero」のお蔭でずいぶん儲かってる会社だけど、元々小さな会社ではなかった。PCから各種コンソール向けに多くのタイトルを発売している。「Call of Duty」シリーズももちろん、「スパイダーマン」や「トランスフォーマー」などの映画版権を使用したタイトルなど、自社オリジナルタイトルと版権タイトルのバランスの取れたパブリッシャーだった。
それにVivendi Gamesが加わった、しかも会社名を見ていただければ分かるけど、「WarCraft」、「Diablo」などを開発したメガデベロッパー、Blizzardの名で加わっている。Vivendi傘下の前にもハバス傘下だったりしていたけど、ようやく自社の名前が前面に出るようになったってこと。
エレクトロニック・アーツ(EA)がTake2を買収する(失敗に終わる)。
要は友好的なTOBから敵対的TOBへってところだった。
Take2の正式名はTake Two Interactive Software社。Take2はパブリッシュブランドをいくつか持っていて、「GTA」シリーズのRock Star、スポーツ系の2K Gamesなど、あまり良く知らない人は別のパブリッシャーだと思ってたりする。この他にも、「Bio Shock」や「Manhunt」など。ちなみに2K Gamesはセガから譲り受けたもの。
Midwayという知る人ぞ知るシカゴにある老舗ゲームメーカーのお話
2008年7~9月の4半期だけで76億円の赤字を計上して従業員を30名ほどリストラしたってニュースが出たばっかりのMidwayは、今年11月にニューヨーク証券取引市場(NYSE)から上場廃止の通告を受けていた。
2月にチャプター11(会社更生法)破産申請。一応再建する目的での破産。
関係ないが2007年ソニーがCell(PS3の心臓部)の工場を1000億円で東芝に売却。
北米の音ゲー事情
日本にはJASRAC(日本音楽著作権協会)という音楽楽曲のライセンスを取りまとめて管理してくれる団体(社団法人)があるが、ライセンシー(楽曲を使う側)からすると、JASRACが管理している楽曲に関しては、決められたライセンス料を支払えば、個別にライセンス交渉しなくてもある程度自由に使用できるってメリットがある。
このメリット、裏を返せば個別にライセンス交渉ができないってデメリットにもなるわけで、ライセンス料を交渉によって引き下げるってことが不可能なわけ。この楽曲使用ライセンス料は音楽ゲームソフト開発における「コスト」の大きな比率を占めるから、楽曲をできるだけ多く使いたい場合には致命的。
一方海外の場合には、個別の交渉をしていくわけだが、これって本当に面倒。許諾権を持っているライセンサーが楽曲によって異なるから。パブリッシャーである場合もあるし、演奏者である場合もあるし、作曲家や作詞家、またはその複合かもしれない。1曲1曲の楽曲のライセンサーが誰なのかを調べて、個別交渉して、ライセンス料を決定する。これが開発費としてミートすれば、いろいろな有名楽曲を使って、ユーザーへの訴求をしつつ音楽ゲームが発売できるわけ。
手間を取るか、コストを取るか、というところだけど、楽曲数や演奏時間を売り物にする音楽ゲームに関しては、楽曲ライセンス料を別途ユーザーから徴収することはできないし、ユーザーが許容するソフトの販売価格で吸収するしかないから、手間をかけてコストを下げるという手法を取らざるを得ない。
開発会社は委託先なのか
日本では、パブリッシャーがデベロッパーでもある側面が多かった歴史から、デベロッパーを裏方と見なして「表に出ない」デベロッパーがたくさんいた。最近でこそパブリッシャーがすべて自社で開発することが困難になってきたため、デベロッパーの関係が明確化されるようになったけど、日本においてはゲームソフトとは「パブリッシャー主導の賜物」であった。過去の日本の業界では「誰がお金を出したか」が重要視されていたと思う。
従って、デベロッパーはパブリッシャーの委託先であって、パブリッシャーがお金を出してデベロッパーに作らせて買い取って売る、ってのが通常の形だった。デベロッパーはパブリッシャーに囲われ、「あの開発会社は○○社(パブリッシャー名)系デベロッパーだから……」などと言われたものだが、業界が成熟してくると、優秀なデベロッパーはパブリッシャーを超えて仕事を請けるようになったり、さらにデベロッパーと言う形から大成功をおさめたデベロッパー(古くはチュンソフトや最近ではレベルファイブなど)が、単なる委託先とも言えなくなった。
ゲームのオープニングにデベロッパーロゴが出ないってことは今ではほとんどなくなったっていう意味では、開発会社は「下請け」ではなく、「パートナー」として認識されるようになったのが現状。
では海外ではどうなのか? というと、とっくに「パートナー」なのだ。日本的な義理とか仁義とかではなく、極端に言うと合理的にお仕事をしている。ビジネス先行型とものづくり先行型との違いとも言えるかもしれないけど。
合理的といえば、ちょっと前にコナミが日本プロ野球機構の独占契約を取って、日本的には「ありえない」と非難されたことがあったけど、アメリカ的に言うとごくごく普通に当たり前の話。力のあるところが力(この場合はお金)を行使して排他的権利にしてしまうのは必然のことで、EAがNFLの独占権を取ったり、Take2(2K Games)がMLBを独占したりってのは「ビジネス」と考えればやむを得ないことって認識がある。「仲良くみんなで」ってのが基本の農耕民族の日本と、「弱肉強食」がベースにある欧米では根本の考え方に乖離がある。文化の違いとしか言いようがない。
開発会社のかたち
日本においてのゲーム業界の歴史から言うと、ひと言で「開発会社」とくくっている集合体にはいろいろな形がある。例えば企画から開発までフルで行うところ、プロデュースだけして外部開発会社をコーディネートする(つまり分業して下請けに出す)ところ、グラフィックだけ提供するところなど。
また、実際にすべての人材を抱えている開発会社であろうとも、請けた仕事によっては下請けに出すこともある。逆にすべてがそろっていても、プロジェクトの一部だけ(グラフィックだけとか)請けたりもするわけですし。それだけじゃない。手が空いているプログラマーが、大きなプロジェクトのために別の開発会社に派遣されてるなんてよく聞く話。
パブリッシャーが競争するように、デベロッパー同士も競争していることは当然なんだけど、日本の場合は下請け、孫請け関係が長い間構築されているから仲良しだったりもするわけで、ひと言で「開発会社」と言っても、このようにいろんな形態や仕事の請け方がある。
ところが、海外の場合はというと、開発会社といえば「すべてを社内でやる」ってのが基本。開発会社に下請けがある、とかタスクフォースでいろんなところから開発者が集められてモノを作る、なんて想像ができない。だからすべてを丸抱えする海外の開発会社の開発費がとても高い。ただし、最近ではコスト削減の波が海外のデベロッパーにも押し寄せてて、一部のコーディング(プログラム)を東欧に、グラフィックパーツを中国に外注するところも増えてきてるけど。これもタスクフォースという形ではなく、あくまでも作業の切り売りなので、最終的には開発会社内で処理される。
海外では「誰が作ったか?」を重要視している風潮が続いている。ようやく日本にもその波が来て、最近でこそプロデューサーやディレクターがフィーチャーされるようになってきた。
海外の開発会社の構造で言うと、プロジェクトのヘッドがプロデューサーであり、実際に会社組織でいうところの権限保持者であり責任者である。
クリエイターとしての素質だけでなく「マネージャー」としての格も問われるようになった。一方、日本の場合は、取りまとめ役というよりは、クリエイティブな職人連中の先頭を走っている人、って感じだから、同じ「プロデューサー」と言えども、若干趣が違う。
GDC(Game Developers Conference)での講義なんぞを聴いていると、日本からのプロデューサーまたはディレクターのお話が非常に「クリエイティブ」なところが多いのに対して、海外の人たちの「組織論」や「コンセプトのコンセンサス」的な話になっている。「個」を重んじる日本と「組織」でモノを作っていく海外の違いって感じですが、な~んとなくステレオタイプで見る日本と海外との下馬評とまったく正反対な感じ。
マイクロソフトの発表によると、過去12カ月において各プラットフォームにおけるソフトウェアの売上高とそのサードパーティに依存する比率に関しては下記の通り。
Xbox 360
全タイトル売上:27億ドル(約3000億円)
内MSタイトル:5億ドル(約550億円)
内サードパーティタイトル:22億ドル(約2450億円)
Wii
全タイトル売上:21億ドル(約2300億円)
内任天堂タイトル:10億ドル(約1100億円)
内サードパーティタイトル:11億ドル(約1200億円)
PS3
全タイトル売上:11億ドル(約1100億円)
内SCEタイトル:1億ドル(約110億円)
内サードパーティタイトル:10億ドル(約1200億円)
サード、ファースト共に発展という点ではxbox360はバランスが良い。
Xbox 360ユーザーはハードユーザーであり、コアゲームファンである
その証拠に発売から2年しか経っていないのに(2008)、ソフト装着率(1ユーザーあたりの平均ソフト購入率)を出してみたら9.2本
昨年発売になったPS3は4.3本、
ソフトの満足率が高いWiiは3.9本
http://www.itmedia.co.jp/keywords/kunekune.html
北米の小売り事情
小売価格をSRP(Suggested Retail Price)と呼ぶ。
1.ライセンス物、大型タイトル:49.99ドル(約6000円)/49.99ユーロ(約7000円)
2.その他のタイトル:39.99ドル(約4500円)/39.99ユーロ(約5200円)
3.バジェットプライス(廉価)タイトル:19.99ドル(約2300円)/19.99ユーロ(約2800円)
なお各プラットフォームで値付けできるSRP(メーカー小売希望価格)の上限額の事をフルプライスと呼ぶ。
Xbox 360やPS3に関しては北米で59.99ドル(約7000円)という値付が決まっているけど、Wiiは49.99ドル。
「市場が価格を決める」
それは「売れればそのままその値段で売る」ということか「売れないと在庫になる。在庫になると値段を下げないと売れない。だから値段下げる」ってこと。この値下げの決定権はパブリッシャーではなく、お店の側にある。
日本ではパブリッシャーがお店に売ったらおしまい。ここでパブリッシャーは売上げが立って、返品とかは基本的にない。しかし、欧米の場合はある意味パブリッシャーが販売店に「販売委託」をしているので、実際に小売店がユーザーに売った段階でやっと売上になる。だから見かけ上在庫を持っている販売店側としては、早く商品をはきたい。
「値下げする?どうする?」とパブリッシャー側に確認する。
パブリッシャー側は「返品されるリスクがあっても値段は下げない」なのか、「返品されるくらいなら値段を下げることにすっか」という決断に迫られる。
パブリッシャー側からすると、売上高と利益が長い間確定しない、ユーザーではなく小売店の力が無意味に増大するっていう二重苦もある。
全世界で数千万本売れたと言われるRockstar(Take2)の「Gran Theft Auto」(GTA)シリーズなどは、常に品薄状態なので、次作が出るまで49.99ドルのままだったりする。
全面的に値下げすることをプライスプロテクションと言う。
ユーザーが買ったお店によって不利益を受けないための措置のこと。
ゲームソフト製品にを販売する際にROMに焼く製造費や、マニュアル代なんかの他に、パブリッシャーは、SCE、MS、任天堂に対してタイトル1本当たりに支払うんだけど、ゲーム機によってロイヤルティ(使用料)が決まってて、これがなかなか大きい。
これは、ゲーム機メーカーによってテーブルが準備されていて(内訳はNG)、タイトルの希望小売価格(SRP)またはパブリッシャーの出荷価格であるWhole Sale Price(WSP)に応じて、スライド式にロイヤルティ金額が決まっている。
高く売る場合は高いロイヤルティを、安く売る場合は安いロイヤルティをってことなんだけど、最初設定されたロイヤルティは基本的に変更できない。一部だけどゲーム機メーカーさんによっては半年毎に見直しをするとか是正措置を図ってくれるところもある。
ソフトパブリッシャーからするとタイトル1本を発売するにも、値下げリスクという不確定要素を負いながら固定ロイヤルティを支払って、それまでにかかった開発費、製造費、広告宣伝費を回収しなければならない。
欧米、特に北米では、「安い」というのはすごく魅力。ニンテンドーDSが発売されても、値下げされたゲームボーイアドバンスが売れるって話は有名。
PSPタイトルの価格帯は新作の通常タイトルであれば希望小売価格(SRP)は39.99ドル(4700円くらい)で売られるが、ロイヤルティや製造費を含めてもニンテンドーDSと比べると同等または安いくらい(ROM媒体だから)。だけど、ニンテンドーDSのソフトはカートリッジ形式ということもあり、メモリに比例したそれなりの製造費がかかってしまうにも関わらず、平均的なSRPは29.99ドル(3500円くらい)。
要は、1本当たりの粗利がPSP向けより小さいってこと。より高い損益分岐(Break Even)売上げ本数が求められる、つまり、PSPよりもいっぱい売らないと儲からない構造になってて、製造費だけ考えると割が悪い。
ホリデーシーズン
欧米で言うところの年末商戦とは9月末から12月初旬10月末のハロウィーン、11月末の感謝祭(サンクスギビング)ってのがヤマと言われている。
売れるソフト(定義は難しいが)は長い間売れるし、初動で売れなくても価格が下がれば売れるってこともあるから、年末商戦の早めの時期に出したがる。早い段階で出して長い間販売店の棚に並ばせるのを好むから。
オンライン事情
アメリカやヨーロッパではPCゲームが歴史的に根幹にある。
韓国なんかでは家庭用ゲーム機なんて“邪道”。PCゲーム、それもオンラインゲームが熱狂的に取り沙汰されているから、いまさらスタンドアローンなんて「はぁ?」な感じ。
PCゲームにオンライン機能をつけるのはある意味当たり前で、その延長上で「ゲーム機」向けにもオンライン機能がついている。スタンドアローンが主流のゲーム機向けに開発しているのが日本のゲーム業界。そういう意味では日本だけ孤立した環境の市場であり、ソフト開発事情でもある。オンラインがない、ということだけで「格オチ」扱いをすることもあるほど。
日本の場合はスタンドアローンが根本にあって、それに何らかの付加機能としてオンラインをくっつけた(アドオン)形が主流だったが、欧米からするとこれは子供だましのオンライン。最初から「ネットで誰かと遊ぶ」ことが前提であることを意識して作ることが求められる。
Xbox 360でオンラインレンタルができるようになった(北米のみ)。
Xbox LIVE マーケットプレイス上でダウンロード購入してた人たちは、特別なアカウントを作る必要もなく、自動的にNetflix Inc.(アメリカのオンラインレンタル最大手)の会員にもなっちゃうわけで、決済もここでできる。これはマイクロソフトが独占契約したので、かなりインパクトがあった。1万個以上の映像コンテンツがここで手に入れられちゃうっていうから、レンタルビデオ(DVD?ブルーレイ?)屋もあがったり。
マルチプラットフォーム事情
たまに大型タイトルで特定のゲーム機専用ソフトってのがあるけど、なんで?
これは、ゲーム機メーカーとの関係や条件交渉の過程があって実現するもの。たとえば、ゲーム機メーカー側が開発費を一部負担するとか、広告宣伝を派手にやってくれるとか、何らかの「握り」があって行われていること。
独立系パブリッシャーは企画の段階でマルチプラットフォーム。
欧米のパブリッシャーは家庭用ゲーム機といえども、ダウンロード時代の到来を望んでいる。発言力の強い小売を通さなくていいから。パッケージ費用、広告費用、宣伝費用、流通費用、値下げの心配もない。
北米のマーケティング事情
2006年はフタを開けてみたらニンテンドーDSの健闘が目立った。
欧米の2006年のヒットソフトのキーワードは、FPS、ミリタリー、オンライン。
アドベンチャーでもアクションアドベンチャーであって、日本のリニアなアドベンチャーはマルチエンディングであっても「ゲームではない」らしい。自由度がない(行きたいところにいけない)ってのは欧米のゲームの定義の範囲には入らないらしい。
一部のビッグタイトルがほぼ独占していて(FFなど)実はジャンルとして大きく受け入れられたという状況ではないということ。
パブリッシャー独自のプライベートショーや、地方でのイベント(アメリカって広いから)がある。
特に北米の場合はケーブルTVってもので見ていることが多くて、これがまた数千チャンネルある。カテゴライズ(専門チャンネル化)されてたり、地域別のローカル局なども散在してて、全部にCMをかけるとなると莫大な費用がかかるわけで、スポーツゲームならESPN(スポーツ専用チャンネル)に、アニメライセンスタイトルならCartoon Network(アニメ専用チャンネル)にってな具合で戦略を練るわけ。そのため「CMでやってるアレ!」ってのは日本特有。
それとテレビはケーブルテレビなので視聴が常に有料であることなどの環境下なので、ゲームやTV番組をダウンロードするってことに抵抗がない。
「○月○日発売!」って発売前にCMを展開することが多いけど、北米の場合はそれはほとんどない。「Now on sale」状態でCMが流れるのが基本。そのためユーザーの期待感を煽る発売前広告は、主に雑誌やWEBで行われる。
アニメのライセンスゲームを発売するときに、日本だったらそのアニメの番組時間枠にCMを持ってくるのって当たり前だがあちらではこれが法律的にNG。関連品全部買ってくれ~、と誘導するのを防ぐためらしい。
ゲーム専用雑誌国土が広いこととか、もろもろの事情で週刊ってのはちょっとムリ。なので月刊のプラットフォーム(ハード)別のものが主流。発売直前とか既に発売済の数タイトルの体験ROMがついていることがあって、体験版に採用してもらうためにパブリッシャーは相当な営業活動をするわけ。この体験版、毎月数タイトルがピックアップされて1枚のROMに焼くオムニバス形式が取られてる(欲しい・・・)。
ROM素材とか記事素材、3カ月前とかに要求される。
北米の場合はその時点で完成品が世に出てるってことを考えると、クオリティ的にも最終版と同様のものを持ってこなければならない。
雑誌側が記事に関してエクスクルーシブ(独占)を要求したがるのだけは日本と同じ(笑)。
アメリカではWebサイトが大きなメディアなので、雑誌同様の対応を求められる。
エクスクルーシブに関してはあちらも同じ。
ゲーム専用Webサイトは北米で大きなメディアになってる。大きなサイトがいくつかあり、ユーザーがゲームを買う前にチェックするところでもある。Previewと言って、発売前にゲームをプレイしてみた記者による点数やコメントが書いてあったり、発売後になるとReviewがあがってくる。
素材を送るとか取材を受けるとかってのは積極的に行っているところ。
ユーザーがアクセスする頻度がとても高い。
Webプロモーションの最近の流行(?)としてはViral Marketing(バイラルマーケティング)ってのが取りさたされてる。バイラルとは「ウイルス的に」って意味で、直接大多数のユーザーに働きかけるのではなく、少数のユーザーに対して行って、その紹介、推薦を期待して情報の繁殖を図るマーケティング手法のこと。
通常は単純なE-mailやウェブサイトから派生することが多いが、有名な例で言うと、マイクロソフトが「Halo 2」の時に行ったのが異例なことで有名。一見無関係に思えるWebサイト(Ilovebees.com(ミツバチ大好き))などが実はHalo2のプロモーションへと導かれていくという手の込んだ仕掛けに、ユーザー間で口コミで広がったという成功例もある。
POPカンバンなどのPOP素材は、もちろんパブリッシャー側で準備する。ところがこのPOP、小売店に置いてもらうためには、パブリッシャーが小売店に対してお金を払わなければならない。いわゆるショバ代。小売店のバイヤーとの関係やパブリッシャーの営業担当者の営業力も問われてくる。
なお北米最大の販売手はゲーム専門店「GameStop」、家電大手小売店「BestBuy」、大手スーパーマーケット「Target」など。
レーティング事情
ESRBは、Entertainment Software Rating Boardの略で、Entertainment Software Association (ESA)という大手ゲームパブリッシャー/デベロッパーの組合(日本で言うCESAのようなもの)が業界の自主規制のために設立した非営利団体。
日本の感覚でいうと、アメリカは暴力や身体または身体の一部の切断とかゴアなことに甘いと思われるけど、逆に性描写などのエロ系にとても厳しい。欧米人からすると、日本は暴力だけに異常に厳しいと思われてる。
ESRB レーティング記号>
EC(EARLY CHILDHOOD):
3歳以上向け。不適切な表現がまったくない内容であること
E(EVERYONE):
6歳以上向け。少しだけ暴力的、ちょっとだけ言葉遣いが汚いなどの内容が含まれているタイトル
E10+(EVERYONE 10 and older):
10歳以上向け。上記Eよりももう少し漫画、アニメ的表現や、暴力表現、汚い言葉遣いや若干の性的表現が含まれているタイトル。
T(TEEN):
13歳以上向け。暴力的、性的テーマ、下品なユーモア、若干の流血、ギャンブル、汚い言葉遣いなどが含まれているタイトル
M(MATURE):
17歳以上向け。かなりの暴力表現、流血、性的表現、非常に汚い言葉遣いなどが含まれているタイトル
AO(ADULTSONLY):
18歳以上向け。かなりの暴力表現、グラフィックによる性的表現やヌードなどが含まれているタイトル(これがついてしまうと通常のリテーラーには置いてもらえない)
RATING PENDING:
申請中でレーティングが最終的にどれになるのか審査中のタイトル。ゲームの発売前の告知や宣伝に使われる
ESRB コンテンツ詳細の例
Alcohol Reference - アルコール飲料に関する表記または映像を含む
Animated Blood - 白黒またはリアルではない表現での流血を含む
Blood - 流血描写を含む
Blood and Gore - 流血描写や身体の一部の切断を含む
Cartoon Violence -漫画的状況やキャラクターの暴力行為を含む。ただし、暴力を与えてもキャラクターはダメージを受けない
Mild Violence - キャラクターが若干危険にさらされるシーンや暴力的な状況を含む
Sexual Themes - 若干の性的な表記や描写を含む。部分的にヌードが見られる可能性がある
Tobacco Reference - タバコ製品の表記や映像が含まれる
パブリッシャーは、タイトルの発売が決まったら、レーティング申請書(Submission Form)を書き込んでESRBに審査依頼を提出する。この申請書の中に、ESRBが審査する際にキーワードになる部分をあらかじめパブリッシャーから申告する。このキーワードは12個あって、Destruction(大量破壊や殺戮を含んでいるか、その場合はどんなものを含んでいるか)、Rewards/Penalties(ユーザーがどんな見返りを受けたり、ペナルティや罰を受けるか)など、その他、性描写、暴力を含む音楽やビジュアルを含んでいる場合はどんなものかなど細かく説明する必要がある。
さらに、ESRBは細かいところまでプレイするわけではないので、申請フォームに加えて、実際にプレイした(暴力、性描写、飲酒、ドラッグなどの表現を含んだ30分程度の)ビデオテープまたはDVDを提出する。ただ、作っている途中のROMなどで受け付けてくれる場合もあるけど、それは別料金になる。あれ、非営利団体では(笑)?
ちなみにこのESRBの審査料金が結構高い。1タイトル2500ドル(30万円くらい)。
何とこのたび4000ドル(48万円くらい)に値上げされるとか。
アメリカは10年以上前からこういう手続きを踏んでいて、業界として政府に対するけん制をしていたわけ。
近年のトレンドとしては、Mだと「クール」、「大人っぽい」っていう認識がユーザーに生まれて、パブリッシャーによっては、TレーティングにするならいっそのことMレーティングにしてしまえ! という動きが見られなくもない(マイケルの「BAD」みたいなものだろうか)。
日本でも、最近でこそテレビゲームの影響とか大騒ぎするようになったけど、海外ではだいぶ前から政府を巻き込んで議論がなされている。
PCゲームソフトの存在が大きい欧米開発現場
日本では1980年代から家庭用ゲーム機が一家に一台の時代に突入したので、日本ではゲームと言えば「家庭用ゲーム機」向けになってしまった(PCはマイナーに)。
また、縛られているのはスペックだけではない。品質や倫理に関してプラットフォーマー(ハードウェアメーカー)からの制約がある。まず、ゲームを開発する前のおうかがいである「企画承認」(コンセプトアプルーバル)、そして開発最終工程である「マスター承認」。これがないとそのハードウェアでは発売できないわけで、ソフトを作る人や売る人の独断で開発から発売までできるわけではない。ここがPCとの大きな違い。こういう観点で見ると、品質や倫理もひっくるめてパブリッシャーが自らの責任でソフト開発、発売できるPCは、自由度の高いプラットフォームと言える。
ゲームソフトをマルチプットフォームで展開するにあたっては、スペックの高いものから作って下位機に落とし込むというのが効率的な流れだが、欧米の場合は、まずPC向けに作ってからXbox 360やPS3などのハイスペック家庭用ゲーム機向けに落とし込むという流れが一般的。
特にXbox 360なんかでは、PCソフト開発資産はほとんど生かせるわけで、欧米のソフトメーカーが台頭してくるのは当然のこととも言える。
そんな中、カプコンが北米でXbox 360向けに発売した「LOST PLANET EXTREME CONDITION」は、オンラインを駆使したすばらしいタイトルで、北米のコアユーザーに向けて60万本も売り上げた(2007年4月末現在)。「日本のゲームはネット対応が下手」というレッテルを払拭してくれた歴史的なタイトルだろう(これは本当に驚いた)。
欧米のユーザーは「リアルなグラフィック」を好むとよく言われるけど、その通りだと思う。
「欧米ではグラフィックが美しいのは当たり前の前提条件」になっていて、それなりのゲーム性も要求されている、というのが正解だろう。
映画ライセンスタイトルが売れる!ってのも欧米の特徴といえるかもしれない。
ステレオタイプだがめんどくさいという一面もある。さくっと始めてさくっと撃ち合いができる、ってのがいいのだろうか(本編に手を付けず対戦だけという人は多い)。
パズルゲームはどうかというと、あり。PSPのローンチの際に発売された「ルミネス」(北米ではUBISOFTから発売)などはアメリカでも好評を博した。
ギャルゲーやサウンドノベルなどのテキストベースのアドベンチャーは人気だけど、「リニア(一本道)」と言われ欧米では好まれないことが多い。いわゆる「自由度がない」と思われてしまう。
海外では「自分の好きなときに好きなところに行って好きなことをしたい」というのが基本で、システムにコントロールされることを嫌う傾向がある。
また、テキストベースが好まれない理由としては、欧米人は「めんどくさい」ことが嫌いなので、一生懸命「読む」ということをうざがる、という理論を展開している人もいた。
いわゆる「こつこつ型」がめんどくさい(日本人は好む)。
日本では「名もない市民」とか「フツーの男の子」とかがゲームの主人公になることが多いけど、ゲームに「ヒーロー性」を求める欧米ではこれは異例。バーチャルな世界に非現実性を求めるわけで、自分が「ヒーローになりたい」って思うのが定説らしい。日本のゲームとは導入部分で違っている。
細くて子供っぽい男の子ってのはどうも欧米ではウケがよろしくない。場合によっては「日本ではこんな女の子みたいなオトコがカッコイイのか?」と聞かれ閉口することもあったけど、キャラ設定でいつも意見の相違が出るのは何故か。要は「カッコイイ」の定義が違うのか。
欧米では「マッチョ」や「体格のいいお兄さん」をフィーチャーしてて、日本では「しなやか」なお兄ちゃんを主人公に持ってきたがる。ヒロインは痩せていてスタイルのいいモデル系のお姉さんを日本の場合持ってくるけど、欧米ではありえないくらい「セクシー&グラマラス」な女の子を設定する。これは筆舌できない文化的な側面である。何を見て「カッコイイ」とか「魅力的」と感じるかだから、感覚的なものすぎて難しい。
なおこれらはあくまで「スレレオタイプ」でありもちろん当てはまらない場合もある(ここ重要)。
ある欧米のビッグネームのクリエイターと話をしたときに、「我々は技術面と表現力ではすでに日本の開発者たちを上回っている」と言われた。残念だけど、これは自慢でもなんでもなくて、純粋にそう思ったみたいだけど、「ただし、ひとつだけかなわないものがある」とも言ってて、それを彼は「RPG要素」という言い方をしていた。
RPG要素とはつまり「思い入れるためのバックグラウンド演出」のこと。
例えば、それまで一緒に闘ってきたメイトが死んでしまうようなことがあったら、日本のゲームでは必ずユーザーに「悲しい」という思いをさせる流れがある。しかし、欧米のゲームでは「あー、死んだんだ」で、流されてしまうパターンが多いとかいうようなこと。「これは日本の真似をしようとしても、どうしても学べないところだ」と件のクリエイターが言っていた。
フランスの方々は、日本のコンテンツびいきってのを聞いてたけど、これがまたホントの話。
フランス語に訳さず、英語版でのみ発売しても日本のRPGがそこそこフランスで売れる。
FPSについて
FPS(First Person Shooter)とは読んで字の如く「一人称視点のシューティングゲーム」のこと。ちなみに、これに対応して、三人称視点(自分の姿が画面に映っている状態)のシューティングゲームをTPS(Third Person Shooter)と言う。いずれにしても、最近はミリタリー系やバイオレンス系のガンシューティングが欧米ではメジャーになってきているのは周知の事実。
米国では「時代劇」と言えば、西部劇。剣や刀ではなく「銃」による闘いが赤裸々に表現されている(銃の存在が当たり前。身近)。
同じアジアであり、RPGをこよなく愛する韓国で、FPSが人気、というのも、兵役がある国として当然なのだろう。
ローカライズ事情
欧州は言わずと知れたPAL(Phase Alternation by Line)地域。PALの説明をすると、「走査線数が625本、毎秒25フレームのインターレース方式を取る地上波アナログカラーTV放送方式」のこと。毎秒30フレームの日本、北米のNTSC(National Television Standards Committee)方式とは異なるため、その方式にあわせてゲームを開発せねばならなかった。
ユーザーインタフェース(UI:メニューとか操作系の説明とか)が英語なのは日本では結構ありがちなことだけど、欧州はそうじゃない。彼らにとっては英語であることには違和感があるらしく、すべてのUIをローカライズすることを要求されることが多い。これがテキストベースなら差し替えりゃいいけど、GUI(グラフィックユーザーインタフェース)の場合は、すべてグラフィックに書き直しせにゃならんので、もうたいへ~ん。
また、音声に関してもしかり……。現地化せよとの声が多いのは事実。
世の中がフルでハイデフ時代に突入すれば、少なくともコンバージョンのハードルはなくなるわけで、言語的な処理をいかに効率的にできるかだけが勝負。
北米の某大手ゲーム開発会社勤務の米国人が、「アメリカ人は子供のころからすべて自分たち向けにローカライズされているものに常に触れていて、異文化を感じる機会を与えられていない。でも最近は、オリジナルがどこでオリジナルをそのまま感じてみたいと思っている流れを感じるんだよねぇ」とのこと。
TGSを機会に訪日したイケメン米国人が、日本人は「北米で売るためにはこうしなければならない、ってよく聞くけど、絶対なんてことは何もないよ」とさ。これはあくまでもテクニカルな話。
テクニカルな話とはキャラは絶対マッチョじゃなきゃダメとか、UIのパラメータは表示してはいけないとか、小手先のこと。「そんなのゲームが新規性に富んでて、ユーザーがおもしろいと思えればどうでもいい。」とのこと
ゲーム業界のM&A
Activision Blizzard大型合併の誕生に度肝を抜いた人も多いかとは思う。
同一タイトルの続編が違うパブリッシャーから発売される、なんてこともよくある(日本でも「カルドセプト」の例もある)。ってことで、ユーザーはパッケージのパブリッシャーロゴよりもデベロッパーロゴを見てソフトを買う。
実は日本でも欧米化が進んでいて、外注のデベロッパーを使うのはフツーになってるし、大きなデベロッパーがパブリッシャーにタイトルを売り込むのは最近当たり前になってる
日本でも最近では、スクウェアとエニックス、セガとサミー、バンダイとナムコの合併など大きな業界再編の流れもあって、珍しくもなくなったM&A。日本の場合はパブリッシャー同士のM&Aが目を引くけど、海外の場合は大きなパブリッシャーが独立系のデベロッパーを買うってのが最近のトレンドっぽい。
プラットフォーム系デベロッパー
任天堂はあまりM&Aには積極的ではないようで、今年モノリスソフトを買収したのはちょっと意外。ソニーはと言うと、ユニバーサルの「Crash Bandicoot」を開発していたNaughty Dogを SCE(アメリカ)が買収したのはすごい昔の話だが、その後も2005年12月にSCE(ヨーロッパ)が「Killzone」のオランダの開発会社Guerrilla B.V.を買ったり、SCE(アメリカ)が2006年1月に「SOCOM:U.S. NAVY SEALs」シリーズのZipper Interactiveを買収。
マイクロソフトはずいぶん前からPCソフト開発会社を買い続けて、ゴルフゲーム「Links」シリーズで有名なAccessや「Age of Empires」シリーズの開発会社Ensemble、「Fable」のLionhead Studio、そしてもちろんHaloシリーズのBungieなどを買収(ただし今年10月にまたマイクロソフトから離れ独立系に)し、IPを確保してきた。
SCEやマイクロソフトがソフト開発会社を買収するのは、実はIPが欲しいからだけではなくて、自社プラットフォームへの優良コンテンツの供給が不可避だからと言われている。一生懸命育ててきた開発会社が、他社プラットフォームに向けて開発するのもたまらないし、その優秀なスキルを自社のためだけに発揮して欲しいって言う純粋な気持ちだと思う。
パブリッシャーのデベロッパー買収
大手ソフトパブリッシャーたちは? というと、まずはActivision。「Call of Duty」シリーズなども調子がよかったんだが、最近ではやっぱり「Guitar Hero」シリーズ。2006年のE3で、その「Guitar Hero」のパブリッシャーRedOctaneをActivisionが買収!というプレスリリースが出たときには本当に驚いた。今年になって一瞬とはいえ売上でEAを抜いた! という記録を最近作った元となってる「Guitar Hero」だけに、これは買収の成果が出ている、といえる。
イチから作り上げるリスクを考えると、確立したブランドを買うってのもビジネス的には「正しい」選択かも。その後Activisionは、Xbox/Xbox 360の「Project Gotham Racing」シリーズを開発したBizarre Creationsも今年9月に買っている。
ちなみに余談をひとつ。「Guitar Hero」のパブリッシャーだったRedOctaneを買ったのはいいけど、実際に開発したHarmonixをMTV Gamesが買収して、EAディストリビューションのもと「Rock Band」発売に至ったのは有名な話。どうせ買うなら丸ごと買わないと~、Activisionさん。
EAがすごい。モバイル系Jamdatもそうなんだけど、2004年4月に「BURNOUT」シリーズで有名なCriterionを買収。実はこのCriterion、ゲームソフト開発用ツール「RenderWare」というミドルウェアの技術ライセンサーで、日系のものも含めて多くのタイトルにこの技術が使われていた。ところが、この買収劇の後、他のパブリッシャー/デベロッパーはこの技術が使えないことになってしまって、泡を食った。
EAは「Burnout」シリーズも欲しかったんでしょうが、「Need for Speed」シリーズだって持ってるのに何で? って声もあった。プロパティの他に他社に対してRenderWareを使わせない、って利益も副産物として(いや、本当の狙いはココか?)得た。
EAが2004年末にUBIソフトに買収をかけて20%弱のシェアを持ったとき(現在はUBI側の押し戻しによりシェアは下がってるけど)も驚いた。さらに最近、カナダのBioWareとアメリカのPandemic Studioを買収。BioWareは、最近マイクロソフトがXbox 360向けに発売してブレイクしてる「Mass Effect」の開発会社。この他にもLucas Artsの「Star Wars: Knight of the Old Republic」など、いろいろなパブリッシャーに対して契約でソフトを提供していた大手開発会社。
また、Pandemic Studioは、Mercenaries(Lucas Arts。ただし、「Mercenaries 2」はEA)、「Battlezone」(Activision)や「Destroy All Humans!」 (THQ)など、これもまた複数のパブリッシャーにソフトを供給する大きなデベロッパー。はい、もちろんプロパティも手に入りますが、他社との契約ができなくなるわけですね! 要は優秀なデベロッパーの囲い込みということですよ。
しかし、その中ですばらしいなぁ、と思うのはアメリカのパブリッシャーがリスクを負ってオリジナルタイトルを開発しているところ。
M&Aによる「ハリウッド化」は良くもあり悪くもある。
「ハリウッド化」とは何か?タイトルが大型化して少数に集約されていくって流かと。
Activisionは、最近「Guitar Hero」のお蔭でずいぶん儲かってる会社だけど、元々小さな会社ではなかった。PCから各種コンソール向けに多くのタイトルを発売している。「Call of Duty」シリーズももちろん、「スパイダーマン」や「トランスフォーマー」などの映画版権を使用したタイトルなど、自社オリジナルタイトルと版権タイトルのバランスの取れたパブリッシャーだった。
それにVivendi Gamesが加わった、しかも会社名を見ていただければ分かるけど、「WarCraft」、「Diablo」などを開発したメガデベロッパー、Blizzardの名で加わっている。Vivendi傘下の前にもハバス傘下だったりしていたけど、ようやく自社の名前が前面に出るようになったってこと。
エレクトロニック・アーツ(EA)がTake2を買収する(失敗に終わる)。
要は友好的なTOBから敵対的TOBへってところだった。
Take2の正式名はTake Two Interactive Software社。Take2はパブリッシュブランドをいくつか持っていて、「GTA」シリーズのRock Star、スポーツ系の2K Gamesなど、あまり良く知らない人は別のパブリッシャーだと思ってたりする。この他にも、「Bio Shock」や「Manhunt」など。ちなみに2K Gamesはセガから譲り受けたもの。
Midwayという知る人ぞ知るシカゴにある老舗ゲームメーカーのお話
2008年7~9月の4半期だけで76億円の赤字を計上して従業員を30名ほどリストラしたってニュースが出たばっかりのMidwayは、今年11月にニューヨーク証券取引市場(NYSE)から上場廃止の通告を受けていた。
2月にチャプター11(会社更生法)破産申請。一応再建する目的での破産。
関係ないが2007年ソニーがCell(PS3の心臓部)の工場を1000億円で東芝に売却。
北米の音ゲー事情
日本にはJASRAC(日本音楽著作権協会)という音楽楽曲のライセンスを取りまとめて管理してくれる団体(社団法人)があるが、ライセンシー(楽曲を使う側)からすると、JASRACが管理している楽曲に関しては、決められたライセンス料を支払えば、個別にライセンス交渉しなくてもある程度自由に使用できるってメリットがある。
このメリット、裏を返せば個別にライセンス交渉ができないってデメリットにもなるわけで、ライセンス料を交渉によって引き下げるってことが不可能なわけ。この楽曲使用ライセンス料は音楽ゲームソフト開発における「コスト」の大きな比率を占めるから、楽曲をできるだけ多く使いたい場合には致命的。
一方海外の場合には、個別の交渉をしていくわけだが、これって本当に面倒。許諾権を持っているライセンサーが楽曲によって異なるから。パブリッシャーである場合もあるし、演奏者である場合もあるし、作曲家や作詞家、またはその複合かもしれない。1曲1曲の楽曲のライセンサーが誰なのかを調べて、個別交渉して、ライセンス料を決定する。これが開発費としてミートすれば、いろいろな有名楽曲を使って、ユーザーへの訴求をしつつ音楽ゲームが発売できるわけ。
手間を取るか、コストを取るか、というところだけど、楽曲数や演奏時間を売り物にする音楽ゲームに関しては、楽曲ライセンス料を別途ユーザーから徴収することはできないし、ユーザーが許容するソフトの販売価格で吸収するしかないから、手間をかけてコストを下げるという手法を取らざるを得ない。
開発会社は委託先なのか
日本では、パブリッシャーがデベロッパーでもある側面が多かった歴史から、デベロッパーを裏方と見なして「表に出ない」デベロッパーがたくさんいた。最近でこそパブリッシャーがすべて自社で開発することが困難になってきたため、デベロッパーの関係が明確化されるようになったけど、日本においてはゲームソフトとは「パブリッシャー主導の賜物」であった。過去の日本の業界では「誰がお金を出したか」が重要視されていたと思う。
従って、デベロッパーはパブリッシャーの委託先であって、パブリッシャーがお金を出してデベロッパーに作らせて買い取って売る、ってのが通常の形だった。デベロッパーはパブリッシャーに囲われ、「あの開発会社は○○社(パブリッシャー名)系デベロッパーだから……」などと言われたものだが、業界が成熟してくると、優秀なデベロッパーはパブリッシャーを超えて仕事を請けるようになったり、さらにデベロッパーと言う形から大成功をおさめたデベロッパー(古くはチュンソフトや最近ではレベルファイブなど)が、単なる委託先とも言えなくなった。
ゲームのオープニングにデベロッパーロゴが出ないってことは今ではほとんどなくなったっていう意味では、開発会社は「下請け」ではなく、「パートナー」として認識されるようになったのが現状。
では海外ではどうなのか? というと、とっくに「パートナー」なのだ。日本的な義理とか仁義とかではなく、極端に言うと合理的にお仕事をしている。ビジネス先行型とものづくり先行型との違いとも言えるかもしれないけど。
合理的といえば、ちょっと前にコナミが日本プロ野球機構の独占契約を取って、日本的には「ありえない」と非難されたことがあったけど、アメリカ的に言うとごくごく普通に当たり前の話。力のあるところが力(この場合はお金)を行使して排他的権利にしてしまうのは必然のことで、EAがNFLの独占権を取ったり、Take2(2K Games)がMLBを独占したりってのは「ビジネス」と考えればやむを得ないことって認識がある。「仲良くみんなで」ってのが基本の農耕民族の日本と、「弱肉強食」がベースにある欧米では根本の考え方に乖離がある。文化の違いとしか言いようがない。
開発会社のかたち
日本においてのゲーム業界の歴史から言うと、ひと言で「開発会社」とくくっている集合体にはいろいろな形がある。例えば企画から開発までフルで行うところ、プロデュースだけして外部開発会社をコーディネートする(つまり分業して下請けに出す)ところ、グラフィックだけ提供するところなど。
また、実際にすべての人材を抱えている開発会社であろうとも、請けた仕事によっては下請けに出すこともある。逆にすべてがそろっていても、プロジェクトの一部だけ(グラフィックだけとか)請けたりもするわけですし。それだけじゃない。手が空いているプログラマーが、大きなプロジェクトのために別の開発会社に派遣されてるなんてよく聞く話。
パブリッシャーが競争するように、デベロッパー同士も競争していることは当然なんだけど、日本の場合は下請け、孫請け関係が長い間構築されているから仲良しだったりもするわけで、ひと言で「開発会社」と言っても、このようにいろんな形態や仕事の請け方がある。
ところが、海外の場合はというと、開発会社といえば「すべてを社内でやる」ってのが基本。開発会社に下請けがある、とかタスクフォースでいろんなところから開発者が集められてモノを作る、なんて想像ができない。だからすべてを丸抱えする海外の開発会社の開発費がとても高い。ただし、最近ではコスト削減の波が海外のデベロッパーにも押し寄せてて、一部のコーディング(プログラム)を東欧に、グラフィックパーツを中国に外注するところも増えてきてるけど。これもタスクフォースという形ではなく、あくまでも作業の切り売りなので、最終的には開発会社内で処理される。
海外では「誰が作ったか?」を重要視している風潮が続いている。ようやく日本にもその波が来て、最近でこそプロデューサーやディレクターがフィーチャーされるようになってきた。
海外の開発会社の構造で言うと、プロジェクトのヘッドがプロデューサーであり、実際に会社組織でいうところの権限保持者であり責任者である。
クリエイターとしての素質だけでなく「マネージャー」としての格も問われるようになった。一方、日本の場合は、取りまとめ役というよりは、クリエイティブな職人連中の先頭を走っている人、って感じだから、同じ「プロデューサー」と言えども、若干趣が違う。
GDC(Game Developers Conference)での講義なんぞを聴いていると、日本からのプロデューサーまたはディレクターのお話が非常に「クリエイティブ」なところが多いのに対して、海外の人たちの「組織論」や「コンセプトのコンセンサス」的な話になっている。「個」を重んじる日本と「組織」でモノを作っていく海外の違いって感じですが、な~んとなくステレオタイプで見る日本と海外との下馬評とまったく正反対な感じ。
マイクロソフトの発表によると、過去12カ月において各プラットフォームにおけるソフトウェアの売上高とそのサードパーティに依存する比率に関しては下記の通り。
Xbox 360
全タイトル売上:27億ドル(約3000億円)
内MSタイトル:5億ドル(約550億円)
内サードパーティタイトル:22億ドル(約2450億円)
Wii
全タイトル売上:21億ドル(約2300億円)
内任天堂タイトル:10億ドル(約1100億円)
内サードパーティタイトル:11億ドル(約1200億円)
PS3
全タイトル売上:11億ドル(約1100億円)
内SCEタイトル:1億ドル(約110億円)
内サードパーティタイトル:10億ドル(約1200億円)
サード、ファースト共に発展という点ではxbox360はバランスが良い。
Xbox 360ユーザーはハードユーザーであり、コアゲームファンである
その証拠に発売から2年しか経っていないのに(2008)、ソフト装着率(1ユーザーあたりの平均ソフト購入率)を出してみたら9.2本
昨年発売になったPS3は4.3本、
ソフトの満足率が高いWiiは3.9本
まとめて戴いたんですね~。感激です。って、今さら見つけたんかい!とつっこまれそうですが...。
ひとつだけ訂正させてくださいね。
フルプライスは「定価」ではなく、そのプラットフォームで値付けできるSRP(メーカー小売希望価格)のマックス額のことを言います。北米では、ジャンルによってフルプライスに値付けできなかったり(パズルゲームとかだとフルプライスが付けられません)、リピートがなくて店頭在庫とかになっちゃうと、自動的に(実際は自動ではないのですが(笑))値段が下がって行くんですね。なので、比較対象の目安として、マックス価格を「フルプライス」と呼んでいまーす。
って、私が定価って書いたのかな?汗。もしそうだったらゴメンなさいね~。
by くねくねハニィ (2010-07-06 19:15)
御初目にかかります。
というか勝手にまとめたりして本当に申し訳ありません。
コンタクトを取ろうにもとれなかったので私の独断で書いてしまいました(汗)。
しかも、いざまとめようと始めたら思ったよりも量が多く、これまた独断と偏見で無理やり三部門に分けることになり、結果として大事な部分も幾らか削ってしまう事になってしまったというこの体たらく(泣)。本当に申し訳ないです。
「フルプライス」の部分は私の勘違いでした。確かに原文では「上限」と記載されていましたので訂正しておきます(汗)。
それはそうとまさか御本人直々にコメントをいただけるとは夢にも思っていませんでした。コメント通知のメールが携帯に来た時は「まさか削除要請か!?」と戦々恐々としていましたので(笑)。それにしてもこんなへんぴなブログをよく見つけられましたね。
くねくねハニィさんの記事は最近見つけたのですが、私個人でもよく海外市場やローカライズ問題について調べているので毎回本当に学ぶ事が多く、非常に読み応えがあります。特に販売状況・方法に関しては日本にいる限りでは得られる殆どの情報が数値ばかりなので、読むたびに驚きがあります。
先のE3でも恐らく会場に行かれたとは思いますが、「3DS」「MOVE」「Kinect」と今までに無い拡張の仕方、市場の可能性に胸が躍るばかりです。リポートは例によって大変かと思いますが楽しみさせていただきます。
それでは。
by smith (2010-07-06 23:49)
こちらこそ、唐突に失礼いたしました~。ハニィもこういうカキコは基本しないんですが、ちょっと嬉しくてカキコさせていただきましたぁ。読んでいただいてうれしいです、ありがとうございまーす♪
E3原稿は今書いているところです。時すでに遅し、ってことで、既にあがってるニュースとはかぶらないところで書けとの指示がありまして(汗)...。近日中にアップされる予定(ハニィ次第???笑)なので、お暇な時にでも読んでくださいね~。ではでは。
by くねくねハニィ (2010-07-07 03:48)