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「ミスト(モノクロ版)」[blu-ray] [BDアレコレ]

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スティーブン・キング原作
フランク・ダラボン監督作

画質 MPEG-4 AVC (1.85:1) US盤
劇場公開版 5点-6.5点 
モノクロ版 6-7.5点
フィルムグレインは小粒で量は程よく。モノクロ版→劇場公開版(以下カラー版)の順に視聴。モノクロ版は当たり前だが黒と白の色のみで構成されているため、光と影のコントラストがハッキリすることによって画が締まり輪郭が強調され、結果としてカラー版よりも画質が良い印象を受ける。また、モノクロになった事によってDVDでも感じていたCGの安っぽさが幾分かは和らいでいる(安っぽい事に変わりは無いが)。

逆に、カラー版は赤を基調とした色合いがなされているため原色に近い色が多く、全体を通して非常にケバケバしい印象を受ける。これはモノクロ版を先に観たせいもあるがそれにしても色がのりすぎている。カラー版はマーケティングの段階で製作側の都合から作ることになったそうだが、おそらくせめて「外界」との差をつけようとして為された監督による苦肉の策だったのだろう(あくまで想像だが)。しかし、一度モノクロ版を観てしまうとBD版でのカラー版は正直「ありえない」。それと、カラー版は人物の顔の陰影にバンディングのような現象が起きておりこれが評価を下げる原因にもなっている。

当初からモノクロ版での公開を考えていた監督の意図は「60年代ホラー映画の再現」らしいが、それ以外にもモノクロにする事によって懐中電灯を中心とした「光」の意義がこれでもかというほど強調され、それらは本作におけるライティングやレイアウトの意味を考えさせる作りにもなっている。

本ソフトは2008年9月発売だが「ダークナイト」が同年12月に発売したことを考えると少なくともカラー版については残念なクオリティであると言わざるを得ない。一年後に出た日本盤はまだ観ていないがレビューを見る限り多分同じなのだろう。

本作は基本会話劇なので本来ならばUS盤はオススメできないが、内容が強烈なのと役者の表情と画が殆ど説明してくれているので、一度日本語版を見たことがあるならばUS盤でも全く問題は無いだろう。私自身本作は2年以上前に観たきりだったのだが、本ソフトを観るにあたって復習しなくても全く問題が無かったからである。なので、もし購入を考えているのならば国内盤は買わずにUS盤を購入したほうが良いだろう。ただ、コメンタリーやメイキングの詳細が分からないのがアレだが。ともあれ、本作を気に入っている人ならばモノクロ版は一見の価値アリである。
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