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それでも世界は男で回る [日記]

月曜日の「TVタックル」で少子化対策と女性の社会進出というテーマでの論議がなされていた。その時は他にやる事があったので一分程度しか観る事が出来なかったのだが、その論議の中で一人の議員がそれについてこう言っていた。「両方する必要がある」と。

少子化対策と女性の社会進出。
このテーマはなかなか面白い。女性の社会進出というのはフェミニストの台頭(していたのだろうか)から始まる女性の社会的地位向上に胆を発する、男女雇用機会均等法等に代表される「女性の男性化主義」である。本人達は意識・認識していないだろうが、男性との比較考量の末の女性の社会的地位向上というのは本質的には「女性の男性化」を意味していると言える。

「男性に比べて女性の扱いが不当に低い」という論理を彼女ら(と書くと何か上から目線になってしまうので恐縮なのだが)は基本的にとっているが、それは詰まるところ「女性を男性と同じように扱え」という事である。

男性と女性を差別するなという論調はたまに見かけるが、そう言う人は男と女が「違う生き物」である事を理解していない。肉体的に精神的に、ミクロに留まらずマクロにおいても。そして、それは意識せずとも日常的に顕著に表れているのは明白であり、その違いは社会的もっと言えば世界的なコンセンサスを得ているのは事実である。

それをしてもなおそういった人々は「男女の平等」などという絵空事を平気で口にする。まるでそれが人類の約束であるかのように、それが社会にとって有用であるかのように、それが幸せに繋がっているかのように。そして、女性が男性のように仕事に励み社会的な地位を獲得する事によって、それが「女性のあるべき姿」であるような事を言って憚らない。それはメディアも同様である。

さて、「女性の社会進出」が女性の男性化であるのならば、もう一つの「少子化対策」とは何か。これは文字通り猿でも分かるだろう。女性が育児に励む事である。人類の誕生以来脈々と受け継がれてきた女性の役割である。

そう、つまり少子化対策と女性の社会進出とは表裏一体なのである。少子化対策のベクトルが内向きならば女性の社会進出は外側といったところか。

そしてこれら二つの内に潜むアンチノミーを知ってか知らずか、彼(彼らもだろうか)は「両方必要だ」と主張する。そしてさらには、女性が効率的に育児を出来るように、仕事と子育てが両立できるように制度やサービス、施設を整備するべきであるとも。

なるほど。
つまりこう考えているワケだ。「子育てとは効率化を図る事が出来るようなモノ」であると。まるで子供の成長の度合いを数値化する事が可能で、その数値の上下のための必要なツールが存在し、効率的に管理出来る、と。

なかなかユニークな考えではある。しかし、ただでさえ隣人の気持ちすら把握出来ない人々で溢れかえっているこのご時世である。その存在の99%が不確定要素によって占められている「恐るべき子供達」を彼らや親は数値化する事が出来る、と本当に思っているのか。

そもそも何故今さら女性の社会進出などと言っているのか。時代錯誤もいいところである。子供を犠牲にしてまでそんなに女性の地位が上がる事が大切か。

しかも今最も論議されるべき課題は少子化対策では無いだろうに。大体日本の人口が多すぎなのである。寧ろ減った方が健康にも良いだろう。政府も今のシステムに固執する必要はない。人口に合わせた政策をとれば良いだけの事である。日本の人口が一億二千万である必要などどこにもない。

それよりも問題は「子供がみえない」事ではないのか。「キレやすい」子供に代表される昨今の変質した子供達をどうにかする事が社会の安定化にもある程度は繋がるとは考えないのか。教育が社会・政治に密接に関連しているのは当たり前の事である。しかもこの問題は今では子供だけに留まらず、20代にも起こっているという有様だ。

礼儀・作法・常識・道徳・倫理。これらが欠落しているという事、その認識そのものについての欠落。そして上記のモノが本来内包している意味とは何か。

「社会的な人間の在り方」は果たして社会の変遷と共に変化する、していくべきモノなのか。絶対的な社会性は在るのか、在るべきか。

物事の絶対性に懐疑を持ちながらも、孔子に代表される偉人達が残した言葉を私達は未だに使い続けている。繰り返される歴史の中で私達は事ある毎にそれらを噛みしめ、そうあろうとしている。そう考えると、そこにはやはり「在るべき人間性」が幾らかはあるのかもしれない。

話が逸れたが、まあ詰まるところ原状回復が必ずしもいい結果を招くとは限らない。現状を原状に回復させたとしてもそれは現状の延長線上にある原状であり、既に同一時間軸上にあった原状と同じ原状では無い。その「原状」にそもそも無理があったという事もなきにしもあらずだからである。

なんて事を言いながらお茶を濁すわけだが。

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