SSブログ

2010年映画総決算 [映画]

今年も行う映画総決算。
今年は「午前十時の映画祭」があったが、あれを含めるとさすがに書ききれないのでリバイバル作品等は割愛。2008年が13本。2009年が11本。そして今年は重複分も含めると劇場観賞回数は63回。新規作品は44作品(重複3回)。リバイバル作品は16作品。これだけあると評価するのも大変なので今年の評価軸は「心に残った」「面白かった」の二つに。ポリティカリーコレクトは無しの方向で(爆)。

01位 第9地区
 正に「私が観たかった映画」そのものである。オールタイムベスト入り。

02位 トイストーリー3
 初めて映画で涙した作品。

03位 ヒックとドラゴン
 作品としての完成度は上位作品よりも上である。が上位二作品は「それ以上の要素」があった。

04位 ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ
 登場するどの人物もどうしようもなく魅力的であり、映画を見た後「あいつら」にまた会いたくなる位の最高のグルーヴ感だった。

05位 ぼくのエリ 200歳の少女
 「ヴァンパイア映画のマスターピース」の名に相応しい素晴らしい作品。演出、カメラワーク、レイアウト、音楽、さりげないCG処理。そして何よりエリ役の圧倒的な存在感と、主役二人の「この二人しかありえない」感。ジャンル映画でありながらそれを感じさせない位にヴァンパイア的な要素が「日常」に落とし込まれており「そういった要素」が登場してもジャンル映画的に観えたりせず、また安っぽくもなる事もない。本作がヨーロッパ作品として製作されて本当によかった。

06位 十三人の刺客
 「天晴れ!」という言葉がこれ程似合う作品もないだろう。前にも書いたが観賞後本当に拍手をしたくなった。ゴミのような時代劇映画が粗製濫造されるなか、ストレートなエンタテインメント時代劇作品を作ってくれたことに本当に感謝したい。粗は目立つが最早どうでもいい。本当に最高な体験だった。

07位 ザ・ウォーカー
 オチの矛盾点をして鬼の首を取ったような事を言っている人が多いがそんな些細な事はどうでもいい。特筆すべきは荒廃した世界観の構築と主人公イーライを中心とした様式美だろう。アフターマスな映画は今までに色々作られてきたが、本作が特徴的なのは「マッドマックス2」と「トゥモローワールド」の中間に位置する、文明はある程度残っているが「ヒャッハー」もある程度存在している世界という点である。そして、座頭一を思わせるイーライの流れるような殺陣の美しさ。独特なカメラワークとレイアウト。引き画が多いのとBGMが少ないこと、また主人公が無口な事もあって本作は独自の世界観を構築することに成功している。

08位 リトル・ランボーズ
 本作も「ぼくのエリ」同様その魅力は主役二人に尽きる。正直構成が甘い部分が幾つかあるが、主役二人の演技とその心理的変化を丁寧に描写していく脚本がそれを些細なモノにしている。

09位 HUBBLE 3D [3回]
 本作は何を基準にして評価をしようか迷うところだが、偏に言えば「IMAXカメラによる圧倒的な映像美と音響システム」だろう。基本ドキュメンタリーでその殆どがスタッフの作業映像なのでストーリーらしいモノは無く、見る人によっては終始退屈してしまうのは確かである(隣に座っていた小学生ははっきり「つまんない」と言っていた)。それでも劇中二回のシャトル発射シーケンス、望遠鏡の修理映像、「星のゆりかご」、「ブラックホール突入」は特筆に価する映像であり、特に二回目のシャトル発射のシーンは映像もさることながら音響が凄まじく、現実と錯覚してしまうほど(経験は無いが)のあまりの音圧と低音の鳴り(とその他もろもろで)に正直感動して少し泣いてしまったほどである。10月末で終了だったため、本作のために「名古屋→大阪日帰りプラン」を急遽組み、結局一日で三回も観てしまったのだが、本当に観てよかったと思う。

10位 インセプション
 子供だましと言われてしまうのはまあ仕方が無いところではあるが、それでもラストの全てが収束していく展開は映画的なカタルシスが感じられる素晴らしいモノだと思う。「簡単な事を複雑に描いているだけ」みたいな事はどうでもよく、問題は如何にそれを映画的に写すかだろう。その点で言えばオリジナル作品という事も含め本作は本当に面白かった。

11位 エクスペンダブルズ [2回]
 筋肉!!爆発!!筋肉!!爆発!!打ち上げ!!

12位 ナイト&デイ
 世間では「10年遅かった」的な評価を受けているらしいが、個人的には主役二人の老け具合に妙なリアリティを感じてしまい逆に役に説得力があったように感じた本作。キャメロンの笑顔の破壊力は何年たっても衰えず、どんな場面でもあの笑顔が炸裂するだけで何か納得してしまうのには笑ってしまった。トム・クルーズのあのキャラは多分本作が初めてなのだろうが今まで演じてきた中で一番ハマっており、何故か「そうそう、コレだよコレ!」という「収まるところに収まった感」がある不思議。

13位 プレシャス
 滅多に描かれない、そしてアメリカ人自身も見たくない実際のスラム街の生活レベルを抉り出し描いたことは賞賛に値する。

14位 ハート・ロッカー
 手持ちカメラ。無名俳優。16mmブローアップ。近年、戦争映画を「リアル」に描く手法として様々な手法が生み出されたが、本作はその集大成的な作品なのではないか。爆弾解体という地味な「裏方作業感」がさらにそれを感じさせる。賛否両論ある本作だが、その意義は大きかった。

15位 仮面ライダーW AtoZ 運命のガイアメモリ
 「子供向け」という前提を置いても面白すぎた。

16位 パリより愛をこめて
キリングマシーントラボルタを観賞するための映画。後味を悪くすることなく(ここ大事)小気味良くただひたすらゴミの様に人が殺されていくのは本当に気持ちがい(不謹慎)。宇多丸氏にボロクソに言われていたのは正直辛かったがそれでも私は本作が好きである。

17位 カラフル
 これも「プレシャス」同様。母親いびりのシーンは観ていて辛いが寧ろよくぞそこまで描いたと言いたい。主人公の「選択」にはまあ分からなくも無いがラストに向けてもう少しカタルシスが欲しかったところ。あと、食事シーンで謎の感動がある映画なんてものは多分本作位だろう(笑)。

18位 ハングオーバー
 評判どおりの面白さ。コメディ映画でありながら圧倒的に面白いというのは本当に驚きである。

19位 プリンセスと魔法のキス
 やはりセル画でこそのディズニー。来年の「くまのプーさん」にも期待大。

20位 アウトレイジ
北野作品+ヤクザ映画。もうそれだけで最高。

21位 HAYABUSA -BACK TO THE EARTH- (45分ver,)
 球面スクリーンによる錯覚立体視は「アバター(IMAX DIGITAL 3D)」と同レベル。あの凄まじい臨場感は体験した者にしか分からない。

22位 ゴッホ 最後の絵筆
 ス、スクリーンがキャンバスになってる・・・!いや、ホントに。

23位 アイルトン・セナ
 「ドキュメンタリー映画の構成」を初めて意識させられた作品。アイルトン・セナの名前しか知らなかった私だが、観て良かったと思う。

24位 アバター
 3Dすげぇ!!以上。

25位 デイブレイカー
 設定、デザインがそれなりに良く出来ているがために、散見される粗が非常に残念。だが、秘宝的には及第点である。

26位 アイアンマン2
 アベンジャーズいらねぇ!!あと、やっぱりドン・チードルじゃ駄目だ!

27位 特攻野郎Aチーム
 竜頭蛇尾とまでは言わないが尻すぼみ間は否めない。冒頭の主役登場&紹介シーンはかなり良かったのだが、途中の「モヒカン改心」からは予想道理にパワーダウン。というか「モヒカン」が改心する必要あったのか!?

28位 プリンス・オブ・ペルシャ
 本作をして「王道」と評価している人をよく見かけるが、これのどこが王道なのか。ただ単に従来のハリウッド映画の要素を寄せ集めただけでは無いのか。唯一王道と呼べるのは「投げナイフ使い一騎打ち」の展開のみである。この程度の作品が王道と呼ぶのならば「ヒックとドラゴン」は一体何になるのか。是非とも聞いてみたいものである。駄作ではないが。

29位 タイタンの戦い
 「戦術」があるからこそ戦闘は面白くなる。「戦術」があるからこそ戦闘に緩急が付き戦闘描写の中にも物語が生まれる。だから、ただ単に映像が派手なだけでは退屈極まりない。そして、戦術があっても演出がヘタクソならば意味は無い。それでもスクリーンいっぱいにでかいモンスターが映れば「うぉぉー!!」となってしまうワケなのだが。

30位 処刑人II
 年は関係ない。問題は・・・。コメディ要素いらねぇぇー!!

31位 借りぐらしのアリエッティ
 小人視点であるという点で本作の音響デザインは正解である。劇中に流れる歌は曲自体のクオリティ、タイミング共に素晴らしい。という事で問題はやはり脚本。表現したい事と画が噛み合っていないので収束によるカタルシスはまったく無い。

32位 エクリプス / トワイライトサーガ
 上映時間丸々三角関係。これをどう楽しめと・・・?いや、ネタとして笑う程度には楽しんだのだが「映画」としては全く面白くは無い。テレビでやれ、と。ジョデル・フェルランドを目的に観たのだが、恐らく原作ではそれなりに重要なキャラだったのだろう、無意味なフィーチャーのされっぷりに笑ってしまった。何せ物語上全く意味が無いのに彼女だけがやたらとアップで映っていたりするのだから。

33位 ゲーマー
 サウンドデザインは良かった。バトルフィールドのデザインは明らかに「アヴァロン」だろうが、そのため演出方法を多少捻ってもあまり新鮮味は無い。プロットに問題は無い(と思う)が、映画自体が「この世界観の説明」に終始しているため誰が何をしようとも見ている側にはどうでもいい。あと、「FPS設定」の意義は全く無い。これは演出の問題なのだが「操る」事の映画上の必要性が薄く、またそれをギミックとして演出、脚本レベルにまで組み込まれていないので「うどんにおける一味唐辛子」程度にしか機能していないのである(それ以下か)。

34位 パンドラム
 「DEAD SPACE」から多分に影響を受けているであろう本作。出てくる要素に目新しさが無いのが残念。プロット自体は悪くは無い。

35位 RED LINE
 どれだけ作画枚数が多かろうが、どれだけ制作期間が長かろうが、どれだけ奇抜なデザインであろうが、脚本が糞である以上面白くなるワケがない。

36位 ソルト
 これは「ナイト&デイ」の逆。あと10年早ければ・・・。

37位 クレイジーズ
 何度か出てくる「視点」のせいで安っぽくなり、同時に観る側の意欲を削いでしまったため残念な映画になってしまった。あれさえなければもう少し良くなったのだが。回転ノコギリはナイス。

38位 グリーン・ゾーン
 「イラク戦争映画は当たらない」以前に映画として全く面白くない。

39位 サバイバル・オブ・ザ・デッド
 「ゾンビ映画」が観たかったのだが・・・。

40位 SPACE BATLLESHIP ヤマト
 CGクオリティはハリウッドB級レベル。一番酷いのがヤマト浮上シーン。土と砂の表現の進歩には少なくともあと5年は必要。冒頭の戦闘シーンから既に空間造詣が破綻しているという体たらく。そしてカメラワークが往年のゴジラ、ウルトラマンなどの特撮から全く進歩していないので、いくらテクスチャが綺麗になっても結局は安っぽいまま。モーショントラッキングが不十分なのもそれに拍車をかけている。実写パートについてはあまりに酷すぎてここで全部書き切れないし、時間がもったいないので割愛。ただ、CG業界的に本作が作られた意義はかなり大きく、もしかしたら本作を契機に日本のCG大作映画が大きく変わっていくかもしれないので白組にはこれからに期待。まあ、その前にTVドラマと同レベルのカメラワークをどうにかするべきなのだが。あと、多分CG部分の絵コンテを書いた人は確実に「HUBBLE 3D」を観てる。

41位 プレデターズ
 途中あまりのつまらなさに耐え切れずに寝落ちした。

42位 宇宙ショーへようこそ
 つまらん。くだらん。薄っぺらい。

43位 マルドゥック・スクランブル 圧縮
 開始十分前に読み終えたが、小説で十分。

44位 いばらの王
 本作を評価している人の人間性を疑う。
nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(4) 
共通テーマ:映画

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 4

2010年聴きまくった曲 [追記]謹賀新年 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。