SSブログ

「M:I / ゴースト・プロトコル」 他 CINEFEX No.25 [本]

8525.jpg
6/27に発売された「CINEFEX」最新号。
扱う作品は、
「ジョン・カーター」 P6~45
「タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密」 P46~81
「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」。 P82~107

「ジョン・カーター」は未見+大半がCG、そして「タンタン」はフルCG作品なのでここではアナログ的手法を基本としている「ミッション:インポッシブル」の特集について紹介してみる。
今回主なメイキングとして取り扱われているのは以下のシーン。

・クレムリン宮殿爆破のVFX
・川に落ちた車からの脱出
・病院からの脱出
・ウィストロム変装用のマスク
・ブルジュ・タワーでのスタント時におけるVFX
・BMW試作車でのチェイスシーン
・全自動立体駐車場セットの構築
・サンフランシスコに向かうミサイルのVFX
・高さ26mの「ローラーコースター」

IMAX撮影含め、本作ではCG処理に関してはあくまで実写部分を補完するというアナログ的手法で製作されたためプロダクションの段階で多くのシーンが実際に撮影されている。特に本作の特徴的である「ブルジュ・タワー」での壁登りシーンではトム・クルーズ本人が全スタントを行い、実際にビルの窓を剥がし(破壊)、IMAXカメラをクレーンで吊るして外に出すという正気を疑うような事を実際に行っている。そのため、ポスプロ段階の作業としては撮影された実写の素材を合成する作業が殆どであり、フルCGでジオメトリを構築というような作業はあまりない。

では、本作はVFX的には面白みの無い作品なのかというとそんなことはない。寧ろCG処理が少ない分どのシーンでどのような処理が行われているのかという点おいての驚きと発見がVFXメイキングとして本作を取り扱う意義であり、「ジョン・カーター」「タンタン」と異なる点だろう。

例えば、前述した「ブルジュ・タワー」のシーンでは撮影自体が大変なものであったという事はメイキングを見ればわかるが、ポスプロの段階では実は「アレ」の処理が非常に困難なものとなっていたという事は読んでみないと全く気がつかない点である。詳しくは書かないが、これは「アイアンマン」における「Mark.II」スーツのVFXの諸問題と似ていると言える。また、「川に落ちた車からの脱出」シーンでは意外な所に結構な手間と時間がかけられているのもなかなか面白い。

マクロな視点から大衆的なアプローチで製作されたメイキング映像からは分からないミクロな部分でのVFXメイキング。本作に関わらず「CINEFEX」は、映画製作においてCGに留まらず「どこ」で「何」が「どの様に」行われているのかという事を技術的な視点から解体し、記録するという本であり、正に映画好きのための本といっても過言ではない。作品によっては専門的な用語が頻発し読みづらいものもあるが、そういったものを読みながら学び、それらが巻を追うごとに互いにリンクしていくのも「CINEFEX」を読む楽しみの一つでもあったりする。

因みに次号は来るべき「アレ」が・・・。
WP_000001ukuu.jpg


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。