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バイオハザード ディジェネレーション [映画]

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「ゲームの映画化・映像化というモノは総じて上手くいかないものである。」というのがおそらく現在の日本のゲームユーザーにとっての共通の認識だと思う。今までに公開された「トゥームレイダー」「ファイナルファンタジー」「バイオハザード」など作品自体が秘めているポテンシャルは高いにも関わらずその結果はイマイチなモノであった事からもゲームファン以外にとってもそのイメージは強いように思う。

そんな中での本作。
実写での映像化に不満だったのか、制作スタッフを殆ど日本人で固め制作をあの「APPLESEED」「EX MACHINA」のデジタル・フロンティアが担うなど、「俺たちのバイオを作るんだ!」感の漂うかなりの力の入りようである。

で、その結果だが。
「毒にも薬にもならないどーでもいい作品」という若干予想していた通りのモノになってしまった感は否めない。というか断言したい。

大体、あの悪評高い2作を作ったデジタル・フロンティアの制作という時点で既に終わっている感が漂っていたし、脚本を担当したのが「エウレカ」「BLOOD+」「デビルメイクライ」「PERSONA -trinity soul-」「CASSHERN」という地雷製造器の異名をとる(勝手に付けた)管正太郎であり、さらに「DMC」「バイオ」シリーズを改悪し「アニメ版DMC」の制作にも関わったカプコンの小林裕幸がプロデューサーに携わり、それに加えて監督は「キューティーハニー」「日本沈没」「L change the WorLd」と寒い作品ばかり撮っている神谷誠である。

面白い作品になるわけがない。
プロデューサーが役割を果たしていないのだから当然である。いい人材を集めてくるのがプロデューサーの仕事だろうに。まあ、そもそもプロデューサー自身が地雷であるということからこれは避けられなかったのかもしれない。

「餅は餅屋」と言うけれど
餅屋がダメではしょうがない

所詮はバイオ5の為の宣伝材料なのか。そう思って予想通り本編終了後に流れた予告編を楽しみに観ていたのだが、これが2分位の短いモノだったためかなり拍子抜けしてしまった。

マーケティングしっかりしてくれよ・・・。
MGS4のあのあざとさと言ったらなかったではないか・・・。

まあ、ゲーム映画に過度な期待をするのもナンであるからこういうモノは生暖かい目で見守っていくべきなのだろう。何だかんだ言っても結局はDVDを買うだろうし。


で、作品に関する具体的な感想だが、ここからはネタバレありなのでそのつもりで。

まず根本的な問題が一つ。
「レオン」の顔のモデリングがおかしい。というか変。

レオンとクレアが並んでいるイメージが公開された時に同じ様に感じた人はおそらくいると思うが、クレアはまあアリだとして、レオンの顔が「4」の時と全く違うのである。キツネ顔とでも言えばいいのか、何故かつり目になっており「4」での「フランクな2枚目」というイメージが完全に消されているのである。劇中でも「4」の醍醐味とも言える「泣けるぜ」などの数々の名言やジョークなどの気の利いたセリフが全くなく、はっきり言ってキャラクターとしての面白味が感じられなかった。

途中、特殊部隊の女性隊員と良い雰囲気になるのだが「2」「4」のレオンを見ている限りではそういう展開になる事に非常に違和感があり、上記の事も含めて観ていると「正気か?!」と思わずにいられない位だった。

レオンだけでなく登場人物一人一人にも個性は感じられず、そのセリフの殆どが説明的であるため誰がどんな行動をとるにせよ観ている側としては付いていけない。その最たるモノとしては、冒頭30分位でいきなり「ここは俺に任せろ。お前達は~」的なシチュエーションが展開されるのだが、中身の伴っていない演出とでも言えばいいのか、はっきり言って場違いである。

また、脚本を多少は捻っているせいか、所謂ミスリード的な演出が一部あるのだが、これがもう噴飯モノで、ある人物がよくある「影から見つめる目」みたいな行動をとっており、これによって観客の黒幕への印象操作を行おうとしているのだろうが全くもってなっていない。

というのも、ミスリードというものは観ている側の読みを外すモノであると同時に、そこに疑問の余地を残しておかなければならないモノであるからだ。なぜならミスリードの演出に明確なメッセージが存在してしまうと、そこに疑問の余地はなくなり思考が停止してしまい犯人が確定されてしまうことになる。そうなってしまうと例え最後に真の黒幕が判明したとしても驚きも何もない。肩すかしもいいところである。

そして、バイオシリーズには恒例のラスボスが例によって本作にも登場するのだが、ゲームではウイルスを投与された変異体が徐々にその姿を変えていたためある程度のリアリティがあったものの、本作ではウイルスを投与した直後にいきなり巨大化して5m位のモンスターになるためイマイチ盛り上がりに欠けるところではあった。

というのも本作は前半と後半で舞台が変わるため、徐々に変異していくという過程が見せづらいというのも仕方のない事ではあるが、それでも間間に変異していく過程が入れば演出としても緊張感が出せたようにも思えるため非常に勿体ない。

とまあ、言い出せばきりがないのでこの辺で止めておくが、最後に良いところを一つ。

それはレオンの持つハンドガンのスライド音であったという。




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